上腕二頭筋長頭腱断裂〔じょうわんにとうきんちょうとうけんだんれつ〕

 上腕二頭筋はひじを曲げるときに中心となってはたらく筋肉で、収縮すると力こぶができます。この筋肉のからだに近い側は2本に分かれており、一つは肩の前方で鎖骨のやや下の骨に、もう一つは途中から筋肉が腱組織となって上腕骨頭の上を通り肩関節の縁につながっています(長頭腱)。肩関節の中で腱がすれて弱くなっていると、ひじに力を入れて曲げたときに切れてしまうことがあります。
 症状は、腱が切れるときの軽い衝撃と、筋肉がひじの方向にずれるために力こぶの盛り上がりが小さく固まり、中心がひじの方向に移動することです。力こぶの形は変わりますが、痛みはないことが多く、ひじの機能にもあまり影響しません。肩関節の変形があると腱がすれて切れやすいので、力仕事をしている中高年の男性に生じやすいことが知られています。
 機能的には問題が少ないのでそのまま放置することもありますが、治療をする場合は断裂して短縮した長頭腱のはしを肩のほうにもち上げて上腕骨に固定する手術をおこないます。
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