中性脂肪(TG)

■動脈硬化、糖尿病で上昇
 中性脂肪は食事をとったあとでは上昇するため、空腹時に測定します。中性脂肪が高いと、LDLコレステロールの粒子が小さくなり酸化されやすくなるので、動脈硬化の危険因子であるといわれています。
 アルコールで上昇することがあり、また、異常高値は急性膵(すい)炎の引き金になります。

■基準値:男性 40~234mg/dL、女性 30~117mg/dL

■検査結果から疑われる病気
 高値の場合には、次のことが考えられます。
 家族性高トリグリセリド血症、アポCⅡ欠損症、リポたんぱくリパーゼ欠損症、急性膵炎糖尿病など
 低値の場合には、次のことが考えられます。
 β-リポたんぱく欠損症、低β-リポたんぱく血症、甲状腺機能亢進症、栄養障害、肝障害

(執筆・監修:国際医療福祉大学大学院 臨床医学 教授〔臨床検査医学〕 下澤 達雄)