脚ブロック〔きゃくぶろっく〕

 心房から心室に伝わった電気の刺激は、右心室と左心室に分かれてそれぞれ伝わります。右心室へ伝わる伝導系を右脚(うきゃく)、左心室へ伝わる伝導系を左脚(さきゃく)といいますが、この部分に変性や障害が起こると、“右脚ブロック”や“左脚ブロック”と呼ばれる状態になります。
 右脚ブロックは、健常人にも特別な原因がなく起こることがありますが、心臓に重い病気があるときにも起こり、まれにブルガダ症候群の場合もありますので、心電図で診断がついたときには一度専門医の診察を受けて、原因となる心臓の病気がないかどうかを確かめてもらうのがよいでしょう。右脚ブロックも左脚ブロックも、心電図で診断されます。

(執筆・監修:公益財団法人 榊原記念財団附属 榊原記念病院 常勤顧問 梅村 純)
医師を探す