足関節部のその他の病気〔そくかんせつぶのそのたのびょうき〕

 青少年期にはスポーツをおこなう機会が多いこともあり、特有な足関節の障害が生じることがあります。有痛性外脛骨(ゆうつうせいがいけいこつ)、有痛性三角骨、距骨後突起(きょこつこうとっき)障害はいずれも骨の形状に軽度の異常が生まれつきある人で、スポーツなどにより足関節に過度の負荷が加わったために痛みが生じるようになった状態をいいます。
 足関節の外くるぶしの後方には腓骨筋腱(ひこつきんけん)と呼ばれる腱がありますが、この腱がスポーツ動作などによって炎症を起こしたり、脱臼(だっきゅう)することがあり、後者は腓骨筋腱脱臼と呼ばれます。離断性骨軟骨炎は、足関節を構成する距骨という骨の関節面の一部が欠けてしまう原因不明の病気です。
 いずれの病気も症状が強い場合には手術をおこなうことがあります。
 特別な原因がないのに足関節に急に強い痛みが生じた場合は、痛風発作の可能性があります。痛風発作はほとんどが男性に起こります。また、足関節部には関節リウマチ、腫瘍、感染などでも障害が生じることがあります。

(執筆・監修:東京大学大学院総合文化研究科 教授〔広域科学専攻生命環境科学系〕 福井 尚志)
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