パラチフス〔ぱらちふす〕

 パラチフスはパラチフスA菌(Salmonella Paratyphi A)による感染症で、臨床症状などは腸チフスと同じです。
 腸チフスの場合と同様に、体温は階段状に上昇し、その後39~40℃の高熱が持続します(稽留〈けいりゅう〉熱)が、脈拍はあまり速くなりません。胸腹部を中心にバラ疹がみられます。第2週ころが極期で、意識障害がみられるようになります。
 菌は便、尿、血液、胆汁などから検出されます。感染経路は経口感染で、海外からのもち込みが多いといわれています。
 治療法なども腸チフスと同じです。

(執筆・監修:熊本大学大学院生命科学研究部 客員教授/東京医科大学微生物学分野 兼任教授 岩田 敏)
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