アルコールの功罪
大人が集まって食事をする場には、必ずといっていいほどアルコールが食卓に並びます。アルコールは、どんな役割を果たしているのでしょうか。アルコールは、気持ちをリラックスさせてくれます(この程度の飲みかたが適量です)。会話が弾み、食事をおいしくする役割もあります。どれも栄養的な役割ではありません。
厚生労働省では「節度ある適度な飲酒」として、1日平均純アルコール量で約20g程度としています。なお、「節度ある適度な飲酒」には次のことに留意する必要があるとしています。
1)女性は男性よりも少ない量が適当である。
2)少量の飲酒で顔面紅潮を来すアルコール代謝能力の低い者では通常の代謝能を有する人よりも少ない量が適当である。
3)65歳以上の高齢者においては、より少量の飲酒が適当である。
4)アルコール依存症者においては適切な支援のもとに完全断酒が必要である。
5)飲酒習慣のない人に対してこの量の飲酒を推奨するものでない。
以下にアルコール20gを含むアルコール飲料の量を示しますが、市販のアルコール飲料は「mL」表示が多いと思います。アルコールは1mL=1gにはなりませんが、「mL」を「g」に読み替えても大きな差は生じません。
□アルコールの罪
常習的にアルコールを大量に飲むと、肝疾患、膵(すい)疾患、がん等の原因となります。しかし、日常的に多い問題は、おつまみも含め食が進みエネルギー量が多くなりがちになったり、反対に、食事をせずにアルコールばかりを飲み、栄養がとれないことなどです。
いっぽうで、アルコール依存症や未成年者の飲酒、若者の一気飲みなどの諸問題がありますが、これらは精神面からのはたらきかけや社会環境の整備などの問題がからみ、食生活の改善では、解決がむずかしい問題です。
厚生労働省ではアルコールについて次の目標を掲げています。
1)1日に平均純アルコール量で約60gを超え多量に飲酒する人の減少。目標値として2割以上の減少。
2)未成年者の飲酒をなくす。
3)「節度ある適度な飲酒」としては、1日平均純アルコール量で約20g程度である旨の知識の普及をする。
アルコールは食事をおいしくしたり、会話を楽しくしたりするための潤滑油です。適量をゆっくり楽しく飲んでください。アルコール健康医学協会では、アルコールは食事をしながらゆっくり飲む、週2日くらいはアルコールを飲まない日をつくることなどをすすめています。
厚生労働省では「節度ある適度な飲酒」として、1日平均純アルコール量で約20g程度としています。なお、「節度ある適度な飲酒」には次のことに留意する必要があるとしています。
1)女性は男性よりも少ない量が適当である。
2)少量の飲酒で顔面紅潮を来すアルコール代謝能力の低い者では通常の代謝能を有する人よりも少ない量が適当である。
3)65歳以上の高齢者においては、より少量の飲酒が適当である。
4)アルコール依存症者においては適切な支援のもとに完全断酒が必要である。
5)飲酒習慣のない人に対してこの量の飲酒を推奨するものでない。
以下にアルコール20gを含むアルコール飲料の量を示しますが、市販のアルコール飲料は「mL」表示が多いと思います。アルコールは1mL=1gにはなりませんが、「mL」を「g」に読み替えても大きな差は生じません。
種類 | アルコールの濃度 (%) | アルコール20gを含む量 (g) |
---|---|---|
清酒 | 15 | 130 |
ビール(淡色) | 5 | 400 |
ぶどう酒(赤) | 12 | 180 |
しょうちゅう(35度) | 35 | 60 |
ウイスキー・ブランデー | 43 | 50 |
□アルコールの罪
常習的にアルコールを大量に飲むと、肝疾患、膵(すい)疾患、がん等の原因となります。しかし、日常的に多い問題は、おつまみも含め食が進みエネルギー量が多くなりがちになったり、反対に、食事をせずにアルコールばかりを飲み、栄養がとれないことなどです。
いっぽうで、アルコール依存症や未成年者の飲酒、若者の一気飲みなどの諸問題がありますが、これらは精神面からのはたらきかけや社会環境の整備などの問題がからみ、食生活の改善では、解決がむずかしい問題です。
厚生労働省ではアルコールについて次の目標を掲げています。
1)1日に平均純アルコール量で約60gを超え多量に飲酒する人の減少。目標値として2割以上の減少。
2)未成年者の飲酒をなくす。
3)「節度ある適度な飲酒」としては、1日平均純アルコール量で約20g程度である旨の知識の普及をする。
アルコールは食事をおいしくしたり、会話を楽しくしたりするための潤滑油です。適量をゆっくり楽しく飲んでください。アルコール健康医学協会では、アルコールは食事をしながらゆっくり飲む、週2日くらいはアルコールを飲まない日をつくることなどをすすめています。
(執筆・監修:聖徳大学 人間栄養学部人間栄養学科 兼任講師 宮本 佳代子)