食塩と生活習慣病

 食塩のとりすぎは、高血圧の発症に関係しているということは、広く知られているところです。それにもかかわらず、日本人の食塩摂取量は、平成25年度の「国民健康・栄養調査」では9.8gとなっています。これは、食事摂取基準の目標量である成人男性8.0g未満/日、成人女性7.0g未満/日より多くなっており、減少させたい栄養成分に含まれています。
 どんな食品から食塩をとっているかを以下の図に示します。

 調味料からの摂取で、6.6gとなっています。パン、練り製品(蒲鉾、ハムなど)、チーズ、漬物などで、3.2gとなっています。家庭で使われている調味料の量を、3割から5割減らすと目標量が、ほぼ達成できることになります。
 しかし、外食、中食(そうざい、弁当類など)の料理は、調理してから時間を置くため、濃い味つけにしている場合が多く、外食・中食が多くなっている現在は、調味料の減量だけでは目標の達成は、困難かと思います。また、スナック菓子やおつまみ(さきいか、フライドポテトなど)からの食塩量も軽視できません。
 共働き、一人暮らし、遠距離通勤など、食べかたに影響を与えると思われる社会環境の変化のなかでは、「複合調味料や加工食品の利用」「外食、中食の増加」はやむをえない側面があります。便利さや簡便さは、生活に視点を置いて考えた場合には捨てがたい長所です。しかし、それにたよりすぎると、食塩のとりすぎだけでなく、脂質のとりすぎにもなります。
 最近の複合調味料や加工食品、市販の弁当には、食塩量が表示されています。日ごろから、食塩の表示に注意をはらうと、自分が摂取した食塩量がわかるようになります。自分の摂取量を自覚することが、食事を改善するための第一歩です。
 減塩食の具体的な実践方法は、高血圧の項(高血圧の食事療法)を参照してください。
横浜市立大学医学部医学科同窓会 倶進会