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診療放射線技師の業務課題解決にHoloeyes MD/VSが貢献【東京都DX Scrum Teamプロジェクト】

Holoeyes株式会社
奥行きなどの立体空間的な情報共有ができるHoloeyes MS/VSを用いたレクチャーに好評価、医療者間の連携ツールとしての有用性や撮像プロセスの効率化への貢献も見込まれる

Holoeyes株式会社(ホロアイズ、本社:東京都港区、代表取締役CEO:杉本真樹、以下「Holoeyes」)は、2023年9月に採択を受けた、東京都が実施する中小企業DX推進に係るスタートアップ支援事業(DX Scrum Teamプロジェクト)において、診療放射線技師の撮像プロセスでの課題に対するソリューションとして、当社プロダクト「Holoeyes MD」及び「Holoeyes VS」が有用であるかを検証する実証実験を行い、有用性が実証されました。



実証実験の概要
当社プロダクト「Holoeyes MD」(※)及び「Holoeyes VS」(以下、総称してHoloeyes MD/VS)を用いて、医師から診療放射線技師に対して解剖や術式のレクチャーを実施することにより、診療放射線技師が感じる撮像プロセスでの迷いや不安を解消できるかを検証しました。

対象者:東京メディカルクリニックに所属する診療放射線技師14名

※販売名:医療用画像処理ソフトウェア Holoeyes MD (一般的名称:汎用画像診断装置ワークステーション用プログラム)、クラスII(管理医療機器)、認証番号:302ADBZX00011000、認証日:令和2年2月28日

医師からの指示の意味を適切に捉え撮像することに対する課題感
CTやMRI等の画像診断装置による検査は、医師の指示のもと診療放射線技師(以下、放射線技師)が実施していますが、検査オーダーする医師からの指示の意味を適切に捉え撮像することに対して、放射線技師は課題を感じています。本事業にご協力いただいた東京メディカルクリニックへの事前のヒアリングにおいても、画像診断センターとして放射線技師が検査オーダーする医師の期待する画像を提供できているかどうか不安を抱えながら業務に臨んでいる状況が確認されました。その理由として、患者背景や治療計画など検査オーダーに関連する情報詳細や撮像に関する相談、画像に対するフィードバックを、検査オーダーする医師から直接得ることが難しいことが挙げられました。

対象者全員が撮像方法決定までのプロセスに「悩みや不安あり」と回答
事前ヒアリングから、対象者の放射線技師は撮像プロセスにおいて一定程度の悩みや不安を抱えていると仮説を立て、アンケートを実施しました。結果、すべての放射線技師が「撮像プロセスにおいて迷うことがあり、医師の望む画像を返すことに不安がある」と回答し(図1)、撮像方法の決定において最も迷うことは「撮像範囲」であることがわかりました(図2)。

同アンケート内で、医師から患者背景や治療計画など検査オーダーに関連する情報詳細や撮像に関してレクチャーを受けることで、医師の望む画像を返すことに貢献できると思うとすべての放射線技師が回答しました。それを受け、本事業おいて医師と放射線技師のセッションを企画し、医用画像をXR技術により空間的に3次元表示し共有することができるHoloeyes MD/VSを用いた医師によるレクチャーが、放射線技師の悩みや不安解消に有用か検証しました。セッションは、企業に撮像を委託している都内大学病院の脳神経外科、耳鼻咽喉科の医師のご協力を得て2回実施し、セッション内のレクチャーパートでは、各診療科に特化した3次元モデルを使用しました。業務の都合で当日参加できなかった放射線技師には、VRヘッドセット上でレコーディングしたレクチャーを視聴いただきました。

Holoeyes MD/VSを用いたセッションで、放射線技師の不安が解消
セッション実施後のアンケートにおいて、セッション内でレクチャーを受けたすべての放射線技師が、「画像の質に対する不安が大いに解消された」または「不安が一部解消された」と回答しました(図3)。さらに、具体的に解消された不安として「適切な撮像範囲」が最も多く挙げられ(図4)、対象者が撮像方法の決定で最も迷うことに対して、Holoeyes MD/VSを用いたセッションが特に有用であったことが実証されました。

 
連携ツールとしての有用性、さらに撮像プロセスの効率化にも貢献が見込まれる
オーダーの詳細確認あるいは放射線技師間で情報共有する手段としてHoloeyes MD/VSが有用であるかという質問に関して、アンケート回答者の半数以上が「いずれにおいても有用」と回答し(図5)、学習や教育の観点のみならず、医療者間の連携ツールとしてHoloeyes MD/VSの有用性が実証されました。

さらに、医師から検査オーダーを受けてから撮像方法を決定するまでのプロセスの効率化にHoloeyes MD/VSが貢献するかという質問に対して、90%以上の放射線技師が「大いに貢献すると思う」または「一部貢献すると思う」と回答し(図6)、具体的には「撮像範囲の検討」「どのような3D画像を返すかの検討」「撮像体位の検討」において効率化が見込めることが確認されました(図7)。

 
奥行きなどの立体空間的な情報共有ができるレクチャーに対して好評価
デジタル医用画像による的確な診断と治療計画が必須となる中、奥行き感のない平面モニタ画面では、立体空間的な理解が不十分となる恐れがあります。Holoeyes MD/VSは、CT/MRIなどの画像診断装置で得られた医用画像を3次元で表示し、立体空間内で臓器や病態の3次元モデルを複数人で同時に閲覧することが可能です。レクチャーでは、病態の特徴や臓器の奥行き等、平面上では伝わりにくい立体空間的な情報共有ができ、参加者からも評価を得ました。また、レクチャーの様子を立体空間的にレコーディングし、当日参加できなかった方もレクチャーを追体験していただけました。他方で、アプリケーションの安定性や利便性における改善点も確認されたため、医療者間のコミュニケーションにより貢献できるよう、機能やサービスのさらなる改善を進めていきます。

Holoeyesは医用画像と医療知見を空間的に再現・共有し医療の最適化を実現することをミッションとして掲げています。本事業では、医療者間の連携におけるHoloeyes MD/VSの有用性の検証を行いました。今後は、医療者のみならず、患者や家族、学生、地域コミュニティなど、健康に関連するより幅広い対象者間でのコミュニケーションの課題や情報格差の解決を目指して、当社のビジョンに共感を抱いたパートナーと連携しながら、新たな医療体験とコミュニケーション環境の創出に努めてまいります。
 

DX Scrum Team プロジェクトについて

中小企業DX推進に係るスタートアップ支援事業(DX Scrum Team プロジェクト)は、企業が抱える課題の解決に資する新たなDX製品・サービスを有するスタートアップを対象に、実証実験を中心としたサポートを行い、スタートアップが目指す革新的なビジネスモデルの実装を後押しし、スタートアップの成長を支援することを目的とした東京都のプロジェクトです。

<実証先中小企業>
医療法人社団検診会 東京メディカルクリニック
所在地:東京都北区滝野川6-14-9 東京先端医療モールビル内
事業内容:外来診療、人間ドック・各種健診に加えて、画像検査センターとしてMRI、CT、マンモグラフィによる画像検査を受託
WEB:https://www.mri-takinogawa.jp/

 

Holoeyes株式会社
所在地:東京都港区南青山2-17-3 モーリンビル 303
設立:2016年10月
代表者:代表取締役 杉本 真樹
資本金:336,375,000円
事業内容:医療用画像処理ソフトウエアの開発・販売
WEB : https://holoeyes.jp/
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