治療・予防

スポーツ外傷で多い―急性硬膜下血腫
早めの対応が命を救う

 交通事故や高所からの転落による死亡は、急性硬膜下血腫が原因であることが多い。頭を強く打ったことで脳の表面にある血管が切れ、流れ出た血の塊で脳が圧迫されて症状が表れる。致死率は高い。東京慈恵会医科大学付属病院(東京都港区)脳神経外科の谷諭教授は「実は急性硬膜下血腫は、事故ではなく、スポーツの現場で起こることが少なくありません」と注意を喚起する。

交通事故のほか、中高生の部活動を含めスポーツの現場でも

 ▽軟らかい雪の上でも

 脳は頭蓋骨の内側にある硬い膜で保護されており、脳の表面と頭蓋骨の内側は、血管でつながっている。「脳の血液を心臓に戻す架橋静脈と呼ばれる血管があります。

 事故などによる頭部への強い外的な力だけでなく、スポーツ時にはハイスピードで走ることで加速度がつき、衝突や転倒で脳が大きく揺れて、血管が切れる可能性があります」と谷医師は説明する。

 実際に同病院が扱う急性硬膜下血腫例の大半は、スポーツの現場で起きているものだという。ボクシングや柔道などの格闘技、ラグビーなど接触頻度が高いスポーツであればイメージしやすいが、中学・高校の部活動中に発生したものの統計を見ると、体操、サッカー、野球、バスケット、水泳、バレーボール、テニスなどが並ぶ。

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