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花粉症重症患者に地域差 
トップは兵庫県―9400人調査

 花粉症に悩む人たちにとって、つらいシーズンがやって来た。新型コロナウイルスによる世界的な脅威への対応が関心を集めているが、花粉症は毎年繰り返し、新たな患者も生んでいる。製薬会社の調査によると、花粉症の重症とさらに重い最重症を合わせた、重い花粉症の患者が49・6%に上った。注目したいのは重症の患者の割合は地域差があることで、兵庫県や長野県などが上位を占めた。

花粉症重症率ランキング

 調査はノバルティスファーマが2019年11月に、全国の花粉症患者約9400人を対象に行った。

 ◇最も低いのは三重県

 調査でいう重症度は、医療機関や研究機関の委員会が作成した「鼻アレルギー診療ガイドライン 2016版」に基づく。重症度の割合が高い都道府県のトップは兵庫県の55・5%で、2位が宮城県55・0%、3位は新潟県と愛媛県の54・5%などと続いた。

 一方、重症度の割合が低かったのは埼玉県45・0%、奈良県が同じ45・05%、山形県44・0%などで、最も低かったのは三重県の41・0%だった。

 ただ、スギやヒノキなどの花粉飛散量との関係は明らかになっていない。

 ◇6割、生活の質に影響

 花粉症の症状は、生活の質(QOL)にダメージを与える。勉強や仕事、家事などに影響が出ると答えた人は58・2%と半数を超えた。仕事についてみると、くしゃみやはなをかむことで、仕事の手が止まる患者が61・4%いた。重症の患者では70・8%に達した。

花粉症の影響度

 仕事のパフォーマンスが落ちたり、集中力の低下を感じたりする患者も多いという。

 ◇メークの大敵

 女性の場合は、職場で化粧をしている人も多い。しかし、花粉症を発症するとメークやスキンケアなどで何らかの困ることがあるという回答は約7割を占めた。

 具体的には、「鼻の周りのメークがぼろぼろになる」40・7%、「ファンデーションの乗りが悪い」30・3%、「マスクでベースメークが崩れる」28・8%などの割合が高かった。

大久保公裕教授

 ◇専門医「早めの対応を」

 日本医科大学付属病院の耳鼻咽喉科・頭頸部外科教授の大久保公裕氏は「花粉症はただでさえ鼻水やくしゃみ、鼻づまりなど日常生活への影響が少なくない。重症になると、発作の頻度も高くなり、症状の程度も重くなる」と話す。その上で、「今回の調査で重症の患者に地域差があることが分かった。重症患者が多い地域では、影響もより深刻になる」と指摘した。

 症状がひどい場合は、病院で診断・治療してもらうことを大久保氏は勧める。「鼻アレルギー診療ガイドライン」では、症状の頻度や重さに応じて軽傷から最重傷の4段階に分類されている。大久保氏は「こういったものを活用し、重症度を把握してほしい」と言う。花粉症のシーズンが近づいてきたら、早めに対応することが大切だ。(鈴木豊)

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