インタビュー

コロナ、たまる子どものストレス 
家庭でできる対策は―専門医に聞く

 新型コロナウイルス感染症の影響で小中学校などの休校が続く。自宅にとどまる子どもたちのストレスがたまり、家庭内でいさかいが起きるケースもある。在宅勤務となった、東京都内の会社の30代女性社員は「もう、子どもは全く落ち着きがなく、親の言うことを聞こうともしない」とこぼす。やはり都内の30代の主婦も子どもに対して「もうどうしてよいか分からない。時には、手を挙げたくなる」と言う。

自宅でパソコンを使って勉強する姉妹=記事本文とは関係ありません

 ◇情緒面での交流減少

 聖マリアンナ医科大学神経精神科学教室の小野和哉特任教授は「日常的な生活パターンが崩れてしまうことがストレスにつながる。子どもの場合には、時間と空間の枠組みが変わり、さらに同世代の友人との交流が減少することが大きい」と話し、家庭でやってほしいストレスの緩和策をアドバイスする。人と話し、話題で盛り上がり大きな声で笑ったりする。こうした精神の発散が情緒面を安定させる。

 大人だと、「これは面白いね」と話しかけても反応が「そうだね」のひと言で終わってしまうことも、ままあるだろう。子どもたちの交流はそれに比べて濃密だ。学校に行けなくなることで、「同世代の豊かな情緒的な交流が少なくなる」と、小野氏は懸念する。

小野和哉特任教授

 ◇家族の葛藤が表面化

 小野氏は、家族の中で従来からあった「親子間の葛藤」(子どもにもっとこうあってほしいという満たされない親の願望など)が顕在化(表面化)することも問題だという。

 「ちゃんと勉強しろ」
 「早く起きなさい」
 「大声を出すな」

 親の小言は今に始まったことではないが、小野氏は「程度の差こそあれ、緊急事態下で家に閉じこもると、子どもも親も煮詰まりやすい状態になる」と指摘する。

 ◇大人のストレスとの違い

 子どもと大人のストレスは異なることにも注意したい。

 「大人には経験値があり、この状態がどうなっていくか先の見通しを持つことができる。しかし、経験値のない子どもにとっては今の状況、今の世界がすべてだ。重苦しく不安な生活がずっと続くと思ってしまう」

 小野氏は子どものストレスの特質をこう解説する。

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