治療・予防

放置せず早めの治療を=気になる男性型脱毛症

 男性にとって大きな悩みとなるのが、毛髪の額の生え際の後退や頭頂部の薄毛といった髪の問題だ。若い人なら、なおさらだろう。原因の一つに男性型脱毛症(AGA)がある。「気になる人は早めの治療を」と、心斎橋いぬい皮フ科(大阪市)の乾重樹院長は呼び掛ける。

 ◇髪のサイクルに変化

 髪には毛周期という一定のサイクルがある。毛が伸びる成長期、成長が衰えて髪が伸びにくくなる退行期、成長が完全に止まり脱毛を待つ休止期を1周期として、一生の間にこの周期を繰り返すと言われている。男性の場合、成長期は4年前後で、1本の髪は切らなければ、この間伸び続けることになる。

 ところが、AGAの場合、この成長期が短くなってしまう。成長不全の髪は細く、短いうちに抜け落ちる。次の発毛の準備が整っていないので生え際は後退し、頭頂部の地肌が見えるようになるのが特徴だ。

 乾院長は「毛根の中には、髪の毛の成長に必要な栄養を血液中から受け取る毛乳頭という組織があります。AGAでは男性ホルモンが毛乳頭の働きを抑制して成長期を中断させてしまうのです。症状は10代から表れることもあります」と説明する。

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