CDIメディカル医療インサイト

(第8回)拡大する薬剤師の役割
在宅医療現場の「チーム医療」

 ◇3者連携の強化

 --大須賀さんは、患者情報の提供のみならず、地域の訪問薬局との連携を強化するために、具体的にどのようなことを行っているのでしょうか。

在宅医の往診に看護師と共に同行している大須賀さん(右)
 大須賀 いくつかありますが、特徴的なことは二つあります。

 一つ目は、在宅医、訪問看護師、訪問薬局が同時に訪問する機会をセッティングすることです。通常は別々にご自宅を訪問するので3者が連携していることが見えにくいところがあります。一緒に訪問して患者さんやご家族に、在支診の在宅医と訪問看護師が訪問薬局とチームでケアしていることを認識してもらうのも一つの大きな目的です。

 病院と同様に、在宅医療でも多職種が情報を共有してチームとなって診療している状況を目で見て納得してもらう。患者さんやご家族の納得が進むと、在宅医に電話して確認していたことを薬剤関連であれば直接、訪問薬局に電話するようになります。

 また、(同時訪問は)在宅医・訪問看護師・訪問薬局の相互理解の場にもなっています。在支診のスタッフでも、訪問薬局が訪問時にどのような業務を行っているのか知らない場合もあります。一緒に訪問することで、「ここまでやってくれるんだ」と対応範囲が分かり、薬剤関連業務を訪問薬局にシフトすることにもつながっています。

 ◇地域を支える薬剤師の裾野

地域の訪問薬局の方々を集めたカンファレンスを行っている大須賀さん(左から2人目)
 二つ目は、地域の在宅薬剤師の連携強化です。私が働く地域にある訪問薬局約20施設のスタッフが毎週1回集まりカンファレンスを行っています。主な目的は地域の在宅対応力の強化です。在支診と訪問薬局間の情報共有がメインですが、複数の訪問薬局が集まることで訪問薬局同士の交流の機会になっています。

 地域において薬局間の機能分化や協働を考える機会にもなっています。別々の組織でも、毎週1回顔を合わせていますから、気心が知れ、実際の業務も非常にスムーズに進んでいます。また、今まで在宅業務を行ったことのなかった新しい薬局にとっては勉強の場にもなっており、地域を支える薬剤師の裾野が広がってきているのを肌で感じています。

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