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真に迫る幻視、シャルル・ボネ症候群
視覚障害のある高齢者に多い

 ▽自然に消失

 根本的な治療法はないが、多くは2~3カ月程度、長くても1~2年程度で自然に消えていく。「あえて言えば、それが決して精神疾患ではないと本人に伝え、安心してもらうことが最大の治療です」と清沢院長。

 問題なのは、患者が誰にも相談できず、一人で悩むことだ。シャルル・ボネ症候群は視覚障害のある高齢者の1割程度が経験しているともされるが、誰かに症状を訴える人はその1%程度にすぎない。「患者さん本人も幻視であることを十分自覚しているのですが、周りから『精神異常ではないか』などと思われることを恐れ、人に言い出せないようです」

 清沢院長は「こういう現象があることを広く知ってもらうことで、本人も誤解を恐れず人に話せるようになる。それが不安の軽減につながるはずです」と話している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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