A型肝炎、高齢者ほど重症化
ワクチン接種で予防を
▽ワクチン接種を
A型肝炎の潜伏期間は2~6週間。「症状が出る前から便にウイルスが排出されるため、本人が気付かないうちに感染を広げてしまう恐れがあります」と石井室長。症状が治まっても、一定期間は便にウイルスが混じるため引き続き注意が必要だ。
石井室長は「生ものを扱う生産者や飲食店の従業員、介護従事者など高齢者に接する機会が多い人は、ぜひワクチンを接種してほしい」と話す。東南アジアや南アジアへの渡航者に対して接種が推奨されているが、国内ではあまり知られておらず接種率は低いという。
A型肝炎は慢性化することはほとんどなく、一度感染すると一生免疫が持続する。ただ、治療薬が無いため、発症すると入院が必要で、治るまで1~2カ月かかる。石井室長は「手洗いや消毒、食品の加熱を十分行うなどの衛生管理の一環として、ワクチン接種を捉えてほしい」と呼び掛けている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2018/10/28 09:50)