治療・予防

A型肝炎、高齢者ほど重症化
ワクチン接種で予防を

 便から排出されたウイルスが食品や水などを媒介して口の中に入ることで感染が広がる「A型肝炎」。理由は分かっていないが、冬から春先にかけて患者が増える傾向があって、大人が感染すると重症化しやすい。国立感染症研究所(東京都新宿区)ウイルス第二部の石井孝司室長は「最大の予防法はワクチン接種です」と話す。
 ▽周期的に流行

A型肝炎ウイルス。大人が感染すると重症化も(国立感染症研究所の石井孝司室長提供)
 A型肝炎は衛生環境が悪い発展途上国に多く、日本でも戦前はまん延していた。現在の患者数は年間150人前後だが、周期的に流行し、2014年は400人を超える発生が報告された。
 感染源について石井室長は「カキやその他の魚介類に加えて、野菜や果物、水や肉類からの感染も報告されています」と説明する。
 子どもが感染しても症状は軽く、感染に気付かないこともある。ところが、大人の場合は90%以上に38度を超える発熱や食欲不振、強い倦怠(けんたい)感などが表れ、そのうち60%程度に黄疸(おうだん)が出る。高齢になるほど重症化しやすく、石井室長も「A型肝炎の致死率は0.1~0.3%ですが、50歳以上では1.8%にも達します」と注意を促す。

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