足の悩み、一挙解決

第10回 自分の足の個性、知っていますか
~膝・腰・肩などの痛みにつながることも~ 足のクリニック表参道院長 桑原靖

 このため、足の診察をするときは、ただ足の外見を見るだけでなく、立ったときや、必要に応じて、歩き方や靴の裏まで見ることも大切です。

 歩き方の指導をしても、きちんと歩けない場合、足の構造に問題があって、それを補うために変な歩き方になっていることが多いのですが、そういう場合には、インソールで足のアーチを立て直した上で、正しい歩き方を身に着けてもらうようにします。

 ◇扁平足と甲高

 人の足は歩くとき、回外(締まり)と回内(たわみ)を繰り返しながら歩きます。回外しながらかかとを着き、足全体で地面を捉えた後、ほんの少しだけ回内して、たわみを生み出しながら衝撃を吸収します。

 そして、踏み返すとき、足には大きな負荷がかかるため、再度回外しながら体重を乗せ、最後に蹴り返します。

 回外しているときは、骨組み全体がギュッと締まる方向に力が生まれ、足全体が一つの剛体のように硬くなります。なので、踏み返すときに足がブレないのです。逆に回内しているときはそれが緩み、地面を捉えやすくなります。

 ですが、回内したままかかとを上げて踏み返そうとすると、足が緩いため、それができず、アーチの頂点、リスフラン関節辺りで曲がろうとしてしまい、甲に痛みが生じます。

図表2

 従って

 ①回内が強い人(過回内:主に扁平=へんぺい=足の人)はグニャッとしてしまい、指の付け根に体重が乗せられない

 ②回外が強い人(過回外:主に甲高の人)はゴツゴツ足のため、衝撃吸収することができない

 ということになります(図表2)。

 この特徴を見抜くことは、インソールを作るときにも必要なことです。

 ◇特徴に合ったインソールを

 例えば、回外気味にアーチを持ち上げるようなインソールを使えば、足は全体的に硬くなり、ボールを蹴ったときに遠くへ飛びます。重量挙げのときには、思いっ切り踏ん張ることができますし、競技自転車などでは足の力がダイレクトにペダルへと伝わります。

 でも、そのインソールで走ったり、テニスのような横の動きをすると、足の裏を痛めたり、捻挫をしたりしてしまいます。

 ですので、そのような動きの運動をする人は、少しだけ足をたわませた場所で立体曲面を下からコントロールしてあげるのです。

(文・構成 ジャーナリスト・中山あゆみ)


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