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ウオーキングでは「1日1万歩」などがあるが、歩数のみを見るのでなく、歩き方にも注目が集まっている。速歩きとゆっくり歩きを交互にする「インターバル速歩」を提唱する、松本大学大学院(長野県松本市)健康科学研究科の根本賢一教授に話を聞いた。
インターバル速歩
◇速歩きとゆっくり歩き
根本教授は、高齢者を「何も運動をしない」「1日1万歩」「インターバル速歩」の3グループに分け、週4日以上歩いてもらい、酸素摂取量などの数値を5カ月後と比較検討した。その結果、前者の2グループでは体力増加が見られなかったが、インターバル速歩グルーブでは、脚筋力(下肢の筋力)が平均約15%、持久性体力の指標である最大酸素摂取量も約10%上昇した。
◇姿勢を正し、歩きやすい靴で
速歩とゆっくり歩きを繰り返すのは、速歩のみだと疲れてしまうため。疲れたらペースを落として歩くのが体力増強のポイントという。
インターバル速歩は、「ややきつい」「きつい」と感じる程度のペースで歩き、1日当たりの速歩の合計時間を15分以上にする。3分速歩し3分のゆっくり歩きを5回繰り返しても、1分速歩と2分のゆっくり歩きを15回繰り返してもよい。これを週4日以上行う。
注意したいのが歩く姿勢だ。速く歩こうとすると前かがみになりやすく、膝が爪先の前に出て着地することになるため膝を痛めてしまう。歩幅をできる範囲で広く取り、遠くを見るようにし、腕を後ろに大きく振ることを意識すると、姿勢が崩れにくくなる。「歩き慣れていない人は、正しい姿勢を身に付けてからインターバル速歩にトライするとよいでしょう」
通勤時間や買い物、散歩の途中に手軽にすぐ行えるのがインターバル速歩のメリット。靴については、革靴だと疲れやすく、長く歩けないため、厚底のウオーキングシューズなどを履くとよい。
「運動しようと構えてしまうと、長続きしません。写真撮影が趣味で結果的に歩いていたとか、何か楽しみや目的を持つといいですね」と根本教授はアドバイスしている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2023/02/16 05:00)
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