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毎日の歯磨きは、子どもに身に付けさせたい習慣だが、歯磨き中の喉突き事故には注意が必要だ。京都市子ども保健医療相談・事故防止センター京(みやこ)あんしんこども館(京都市)の中辻浩美さん(看護師)は「歯ブラシの先端はとがってはいませんが、転んで力が加わると意外に深く刺さり、大けがにつながる恐れがあります」と注意を促す。
歯磨き中は、しっかり目を配ってあげて
▽事故の9割が1~3歳
消費者庁によると、2016年までの6年間に6歳以下の子どもの歯ブラシによる事故の情報が139件報告されている。年齢別では1歳児が64件、2歳児が42件、3歳児が17件と、1~3歳が約9割を占める。
事故の多くは、歩きながら歯磨きをしていて転倒、洗面所で踏み台などの上に立っての歯磨き中に転落、歯ブラシをくわえたまま歩き回って人や物にぶつかるなどが原因となっている。本人はじっとしていても、そばで遊んでいるきょうだいにぶつかられ、外傷につながることもあるという。「歯ブラシをくわえたまま転倒すると、歯ブラシが頬や喉を突いて刺し傷を作ります。多量の出血や、歯ブラシの先端部分が折れて喉の奥に残るなどで、救急車を呼ぶケースもあります」と中辻さん。
▽軽傷でも受診を
では、どうすれば歯ブラシによる事故を防ぐことができるのか。中辻さんは、〔1〕親は歯磨き中の子どもから目を離さない〔2〕歯磨き中は床に座り、歩いたりふざけたりしないよう、子どもをしっかりしつける〔3〕歯ブラシは、柄の長さが短い、柄が柔らかく側面方向にも曲がる、喉の奥まで届かないようリングが付いているといった子ども用のものを使う―ことなどを挙げる。
「3~4歳になると転びにくくなりますが、急にはしゃいだりふざけたりするようになるので、1人で歯磨きができる年齢になっても注意を怠らないようにしてください」
万が一、歯ブラシで喉を突いてしまったら、出血がひどい場合はすぐに救急車を呼ぶ。中辻さんは「傷口から感染症を起こすこともあるので、けがの程度によらず、小児科や耳鼻咽喉科を受診してください」と呼び掛けている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2019/02/22 06:00)
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