肥厚性幽門狭窄(症)〔ひこうせいゆうもんきょうさく(しょう)〕

[原因]
 胃の出口の幽門の筋肉が厚くなり、通過障害を起こす原因不明の病気です。

[症状]
 生後2~3週間からお乳を吐きはじめます。しだいに吐きかたがひどくなり、飲むたびに勢いよく全部吐いてしまいます(噴水状嘔吐〈おうと〉)。
 吐いたあとは、すぐにお乳を欲しがります。吐くことが続くと、脱水や体重増加不良になります。

[診断]
 超音波(エコー)検査で幽門の厚くなった筋肉を直接観察することで診断します。


[治療]
 幽門筋を切って、狭くなったところをひろげる手術(ラムステット法)をします。最近では内視鏡を使って手術したり、硫酸アトロピン注射による治療もおこなわれています。

(執筆・監修:自治医科大学 名誉教授/茨城福祉医療センター 小児科 部長 市橋 光
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