食道に異常があるときの症状

 食物がつかえる(嚥下〈えんげ〉困難)、むせる(誤嚥、誤飲)、しみる、痛い(嚥下痛、胸痛)、胸やけ、嘔吐(おうと)、逆流、発熱、せき、声がかれる(嗄声〈させい〉)などがみられることがあります。これらの症状は食道が狭くなったり、食物が気管に入ったり、あれた食道の粘膜が刺激されたりして起こりますが、食道だけに限った固有のものではありません。
 胸痛があったときは、心筋梗塞狭心症解離性大動脈瘤肺炎胸膜炎、縦隔(じゅうかく)炎など重大な病気によることがありますので、食道の内視鏡検査やバリウムによる食道造影検査以外に心電図や胸部X線、CT(コンピュータ断層撮影)などの検査が必要なことがあります。
(執筆・監修:順天堂大学 名誉教授〔食道胃外科〕 鶴丸 昌彦)

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