「ウイルス除去率99%」などと根拠のない表示で空間除菌剤を販売したとして、消費者庁は17日、製造販売元の大木製薬(東京都千代田区)に対し、景品表示法違反(優良誤認)で課徴金4655万円の納付を命じた。
 同庁によると、表示に問題があったのは除菌剤「ウイルオフ」の首から下げるストラップ型など3商品。同社は2019年12月~22年1月、二酸化塩素の効果で空間に浮遊するウイルスを除去できるなどと商品パッケージや自社サイト、テレビCMでうたっていた。
 同庁は裏付けとなる資料を求めたが、実生活での利用環境とは異なる閉鎖空間で実験したデータが提出されたため、合理的根拠がないと判断した。課徴金額は、社告を出した22年6月までの約2年半分の売り上げから算出した。支払期限は12月18日。
 同社は「深くおわびする。再発防止に努める」とのコメントを発表。対象商品は表示を変えて販売を続けているという。 (C)時事通信社