産経新聞社は8日までに、臨床心理士今村裕氏の連載コラムで、作家の百田尚樹氏の文章などからの盗用があったと発表した。今村氏は盗用を認めており、同社は記事2本を取り消して百田氏らに謝罪した。
 同社広報部によると、盗用があったのは5日付朝刊の九州・山口総合面とウェブサイトに掲載した、日本人の道徳心に関するコラム。百田氏が6日に「盗作された」と指摘。同社が調査したところ、コラム前半は同氏の有料ブログなどの文章、後半は舞鶴引揚記念館(京都府舞鶴市)のホームページの記述に酷似しており、今村氏は書き写したことを認めたという。
 このほか、10月3日付のコラムも、百田氏のブログなどの文章と一部内容が似ていた。今村氏は「盗用と理解されても仕方がない」と話している。
 産経新聞社は「執筆の経緯や今村氏の他のコラムについて引き続き調査を進める」としている。 (C)時事通信社