水俣病の被害者らとの懇談の場で環境省職員がマイクを切った問題を巡り、同省の前田光哉審議官は16日、熊本県水俣市を訪れ、被害者団体と再懇談に向け協議した。前田氏は再懇談の時期は調整中とした上で「(伊藤信太郎環境相は)国会の後に来やすいのは事実。5月中は厳しい」との見通しを示した。今国会会期末は6月23日。
 同省は今月14日、水俣病対策に当たるタスクフォースを設置したが、この役割について前田氏は「再度開催される懇談の場の在り方を検討するのが役割」と説明。一方で、1日に開かれた懇談でマイクを切られた山下善寛さん(83)は「(水俣病の)全般的な解決を含めた組織であるべきだ」と指摘し、見解に食い違いが見られた。 (C)時事通信社