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【ウェブサイト&スペシャルムービーを公開】子どもやユースと芸術体験を通して学び合う、オランダと日本の共同アートプロジェクト「CAT」

NPO法人AIT
子どもたちとの美術鑑賞のヒントに使える鑑賞ワークシートも公開!


CAT2023 ウェブサイト

NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ(以下、AIT)では、「コレクティヴ・アメイズメンツ・トゥループ [CAT = Collective Amazements Troupe] (以下、CAT)」(*1)のこれまでの活動を紹介したウェブサイトとスペシャルムービーを公開しました。

CATは、想像力と豊かな心を育むアートの学びとしてAITが実施している「ディア ミー(dear Me)」プロジェクトと、アウトサイダーアートやメンタルヘルスをテーマにさまざまな活動を行うオランダの美術館「ミュージアム・オブ・マインド(Museum of the Mind)」、そして、東京で20年にわたりダウン症や自閉症の子どもを中心としたメンバーと表現活動を行う市民グループ「アトリエ・エー(atelier A)」、3者のコラボレーションによるアートプロジェクトです。

「Mark to the Music」(2023)の様子、写真:阪本 勇

同左 写真:阪本 勇

2016年に開始した「ディア ミー」プロジェクトでは、異なるバックグラウンドをもつ人たちが自然に混ざり合い、芸術体験を通して本来持つ力を発揮しやすい場づくりや、未来を想像する学びの場を創出してきました。こうした経験をさらに発展させるべく、2022年に日本とオランダの団体とともに3者のコラボレーションプログラム「CAT」を始動。それぞれの知見を交換しながら、障害ほか多様な特性のある子どもやユース、伴走する大人が互いに好奇心を持って出会い、表現の場をともにつくりだしています。

日本とオランダの精神医療やアートの分野を横断しながら、多様な人との芸術体験がもたらす可能性を探り、ゆくゆくはニューロダイバーシティ(*2)を推進する芸術プログラムへと発展させる試みです。
2023年は、新たな取り組みとして、オランダより、メンタルヘルス・プログラム マネージャーを東京に招聘。アンビエント音楽や瞑想を取り入れた表現ワークショップ「マーク・トゥー・ザ・ミュージック(Mark to the Music)」を実施し、子どもたちと4名の音楽家による特別なコラボレーションが実現しました。

また、オランダの取り組みをヒントに、2022年から継続的に実施している美術鑑賞プログラムでは、対話を重ねながら新たな刺激や気づきを得る「インスピレーション・ツアー」として、2023年秋に、アーティゾン美術館の企画展とコレクション展を鑑賞。その経験から自分の表現を深める創作ワークショップも開催しました。

「インスピレーション・ツアー」(2023)の様子、写真:阪本 勇

リサーチトリップ(2023)の様子

そのほか、AITスタッフと精神科ソーシャルワーカー3名がオランダのアートやケアの団体を視察したリサーチトリップや、本活動を振り返る