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陰部静脈瘤(りゅう)は女性特有の静脈瘤で、妊娠をきっかけに発症することが多い。脚のだるさや痛みとともに、脚の付け根や太ももの裏側、膝裏などの血管がこぶ状に膨らんで、ボコボコと浮き出てくる。見た目が気になる上に、妊娠中は症状が強くなる。目黒外科(東京都品川区)の斉藤陽院長は「陰部静脈瘤は女性ホルモンと深い関係があります」と話す。
血管がボコボコとこぶ状に膨らみ、妊娠中は症状が強まる
▽下腹部痛や外陰部痛も
妊娠すると女性ホルモンが増加し、骨盤内の子宮や卵巣周辺の毛細血管が発達、拡張して血流量が増える。一方、大きくなった子宮により骨盤内の静脈が圧迫され、血流が停滞しやすくなる。陰部静脈瘤は、この血流の増加と停滞から、血管がボコボコとこぶのように太くなる状態を指す。
斉藤院長は「似た症状を示す下肢静脈瘤は、脚の静脈から発生するので、こぶはふくらはぎやすねにできやすいです。対して陰部静脈瘤は骨盤内の静脈から発生するので、外陰部から脚の付け根、太ももの裏や膝裏などにできやすく、入浴中に気付いたという例も少なくありません」と説明。脚のだるさや痛みに加え、下腹部痛や外陰部の痛みを訴えることもあるという。
「出産すると子宮が小さくなり、女性ホルモンが急激に低下するので、症状は軽減しますが、できた静脈瘤は消えません。月経や妊娠で骨盤内の血流量が増加するたびに再発し症状が強まり、浮き出た血管が目立つようにもなります」と斉藤院長。
▽硬化療法が有効
陰部静脈瘤の治療には、浮き出た血管に硬化剤を注入する硬化療法が行われる。15~30分程度で終わるので体への負担が少なく、即効性が期待できる。ただし、太い血管だと皮膚表面に色素沈着が出やすいという。
気になる場合は、局所麻酔で皮膚を1~2ミリ切開し、静脈瘤を切除する方法もある。妊娠中は治療ができないので、医療機関で購入する弾力性を持った特殊なストッキング(弾性ストッキング)をはいて症状を抑え、出産後に治療を行う。
斉藤院長は「陰部静脈瘤は、片方の脚にできると反対側にもできやすいので、普段から弾性ストッキングをはく習慣を付けておくと予防につながります」とアドバイスする。ただし根本的な治療ではないので、「悪化させないためにも、一度は心臓血管外科の専門医を受診してください」と話している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2019/05/28 17:00)
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