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コミュニケーション技術磨け
医師がワークショップ

 病院の待合室でかなりの時間を待たされたあげく、診療時間は極めて短い―。そんな不満を抱く患者も多いだろう。「患者には大事なことは伝えたはず」(医師側)と「先生はこちらの言うことを分かってくれない」(患者側)という食い違いがあると、治療の成果にもマイナスになる。
 炎症などの症状を伴い、日常生活に支障が出る関節リウマチの診療に当たる各地の医師が集まり、患者とのコミュニケーションの技術を磨こうという画期的なワークショップが7月、東京都内で開かれた。患者との意思疎通のスキルを高めようというのが目的だ。

コミュニケーション技術を磨くワークショップ

 ▽患者を3タイプに分類

 千葉大学病院アレルギー・膠原(こうげん)病内科の池田啓講師が「ディスカッションとロールプレーが中心。参加者に押し付けるものではなく、皆でつくっていくものだ。新しい気づきがあるだろう」と説明。筑波大学付属病院膠原病・リウマチ・アレルギー内科の坪井洋人講師は「大切なのは、『共有意思決定』だ。患者との共同作業によって医療者は権威的存在からパートナーへと進化する」と強調した。

 今回のワークショップでは患者を(1)専門の医師なのだから、どうすべきかだけを言ってほしい(2)推奨を提示して、その主な理由だけを説明してほしい(3)私はできるだけ多くの情報を知り、先生と一緒に治療法を決定したい―の三つのタイプに分類した上で、患者に与える情報の量と患者が望む治療法などを探っていった。

患者のタイプなどについて意見交換

 ◇情報をどこまで伝えるか

 参加者は七つのテーブルに分かれて、議論した。

 これまで診てきた患者については「半数くらいは医師任せの患者だろうか」「その治療を勧める理由だけを知りたいというタイプも多い」「本人は1番目のタイプだが、家族は3番目のタイプで、細かくきいてくるケースもある」などといった声が出た。

 患者への情報提供に関しては、「3番目のタイプには初診時にできるだけ情報を与えた方がよい」という意見に対し、「情報を与え過ぎても、患者は消化しきれないのではないか」との慎重論もあった。「一度の診療で見極めるのは難しい。地域によって特性があるだろう。患者の反応を見て情報量を調節する」とする声がある一方で、「患者によって情報量を変えることに罪悪感を抱いてしまう」という疑問も呈された。

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