顔や全身のむくみ=子どものネフローゼ症候群
◇ステロイドは2カ月間
ステロイドを長期間服用すると、成長障害や肥満、骨粗しょう症などのさまざまな副作用を招く恐れがあり、小児にとっては深刻な問題だ。吉川名誉教授らは有効性と安全性の観点から、初発時ステロイド治療の検証を経て、国際法として定められた2カ月間のステロイド投与を推奨している。頻回再発型や難治性の場合も、シクロスポリンといった免疫抑制剤を併用して、ステロイドだけに依存しない治療を行っている。
吉川名誉教授は「症状が治まれば、食事や学校生活、スポーツも普通にできます。逆に長期間学校を休ませるのは、不登校の原因をつくりかねないのでよくありません」と助言する。また、風邪などの感染症をきっかけに再発することも多い。「日頃から手洗いやうがいを徹底することと、症状が治まった後も定期的な検診の継続を」と重ねて呼び掛けている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2016/09/06 15:00)