不登校〔ふとうこう〕

 身体的、経済的、家庭的、社会環境的に、学校へ行けなくなる理由がないのに登校できない状態を不登校といいます。不登校は、学校へ行けないという状態をあらわしたことばであって、その原因、背景にはいろいろなものがあります。
 友人関係、教師との関係、学習や部活動などに関する、学校での社会的なことに対するトラブル、家庭での親子、きょうだい間での葛藤、本人の性格、能力などがからみあって不登校に至ると考えられます。
 いじめ、転校、学校活動に対する負担、学業不振、家庭内の不和などが心理的ストレスになり、うまく対応できずに逃避的になって不登校になるものがもっとも多く、人前へ出ることの恐怖や、自我、自主性の発達が未熟で、親や家庭から離れて自立するのが困難だったり、本人に発達障害がある場合などがあります。子どもにも「うつ状態」があって不登校になることもあります。学校の勉強についていけなくなった場合もあり、また、怠学、非行型の不登校も増加しています。心理的背景よりも身体のリズムの障害を主要因と考える考え方もあります。心身の疲れから生体リズムがこわれて、うつ状態におちいるのは大人も子どもも同じです。しっかりと休ませてリズムを取り戻すためにも小児科医などのサポートが有用です。

[症状]
 はじめは身体的なうったえが多く、朝方に腹痛、頭痛、吐き気、嘔吐(おうと)、気分不快、倦怠(けんたい)感、発熱などの症状をうったえます。心理的な不安、焦燥、かんしゃく、劣等感、抑うつ、無気力などがみられるようになります。無理に登校させようとすると、家庭内暴力をはたらくようになることもあります。長期化すると、生活のリズムの逆転や引きこもりなども出現します。

[注意]
 朝方の身体的うったえが多くなるようなときは、不登校の前ぶれと考え注意深く見守ります。
 学校での友人関係のトラブル、いじめ、学習状態など、原因となるものがないか調べ、可能なら取り除くようにします。環境調整だけで登校できるようになることもよくあります。登校は無理強いせずに、本人をあたたかく受け入れてあげ、自主性を尊重するようにします。また、専門家による心理療法や環境調整も必要になります。
 一人ひとりの状態を小児科医やカウンセラーとともに考えるようにしてください。

【参照】こころの病気:不登校
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