予想上回る発症の可能性=乳児の亜鉛欠乏症―京大
◇遺伝子変異を発見
母親の体内の亜鉛は「ZnT2」というタンパク質により母乳まで運ばれる。これまでもこのタンパク質に変異があると、母親が食事で必要量の亜鉛を摂取していても母乳中の亜鉛の量が不足し、乳児が亜鉛欠乏症になることは知られていた。
ところが、今回の研究で亜鉛欠乏症を発症した乳児の母親の遺伝子を解析したところ、新たに複数のZnT2の変異が見つかったという。「低亜鉛母乳による乳児の亜鉛欠乏症の発症数が、従来の予想を上回っている可能性を強く示す結果となりました」
原因が分からない乳児の皮膚炎や長引く下痢には、亜鉛の欠乏が隠れているかもしれない。神戸准教授は「気になる症状があれば、乳児の亜鉛欠乏を疑う必要があるでしょう」と話している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2017/10/08 14:01)