医学生こーたのひよっ子クリニック

第1回 どんなお医者さんになるの?

「どんなお医者さんになるの?」

これは医学生が最も多く聞かれる質問である。大学での学年が上がって、医師になる時が迫るにつれて聞かれる頻度も高くなっていく。そしてこの会話はほぼ次のような展開となる。

(医学生)「××に興味があるので○○科志望です!」

(質問者)「へーそうなんだ!将来お医者さんになったらよろしくね!」

このようなスタンダードな流れがあるが、私はいつも「メディアの力を借りて健康知識を人に伝え、日本を健康にする医師です!」と答えているため、「よろしくね」と言われるどころか「何を言っているんだこの人は」と怪訝(けげん)な顔をされることも少なくない。変な人のコラムを読みにきてしまったと皆さんがブラウザーバックを押す前に、簡単な自己紹介と、なりたい医師像の詳細について話をさせてほしい。

私は医学部の5年生であり毎日実習の日々を送っている。患者さんの診察やオペを見学し、時には4年生の際に取った資格であるstudent doctorの名の下、医療行為をすることもある。このように将来医師となるために医学を学ぶことはもちろん大切だが、私はこれと並行して人に対して発信していくことを大事にしている。ラジオに出て定期健診の重要性に関して話をしたり、街頭での献血呼びかけボランティアをしたり、芸能事務所からお仕事をいただいてモデル活動をしたりとさまざまな発信をさせていただいている。その甲斐(かい)あってか先日テレビにも出ることができ、発信することの楽しさと難しさを学ぶことができた。

将来的に「エビデンスに基づいた正しい医療知識を、わかりやすく、そして楽しく、メディアを通して人に伝えられる医師」となれるように、現在は週に1回の事務所のMCレッスンなどを受けてトレーニングをしている。そして今月から「医学生だから伝えられること」というテーマでコラムを書かせていただくことになったので、読者のみなさんの月1の楽しみになれるように、ライターとしても頑張っていきたい。

簡単にまとめるとこんな感じの医学生である。

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