治療・予防

熱や胸痛、重い合併症も
原因不明の難病―家族性地中海熱

 1~2カ月の周期で発熱や胸の痛みなどを繰り返す遺伝性の難病「家族性地中海熱」。原因不明の病気で、放置すると重い合併症を引き起こすことがあり、早めの受診と適切な治療が望まれる。京都大学医学部付属病院(京都市)小児科の平家俊男教授(現・兵庫県立尼崎総合医療センター院長)に聞いた。

 ◇平常時に免疫反応

 家族性地中海熱は発熱や腹膜炎、胸の痛みや関節の腫れなどが発作的に起こり、1~2カ月の周期で繰り返される自己炎症性疾患だ。地中海沿岸や中近東に多いため家族性地中海熱と呼ばれる。
 「人間には、外部から侵入する菌などに対して白血球や好中球などが防衛する免疫機能が備わっています。しかし、自己炎症性疾患では、平常時にも免疫機能が反応し、発熱や炎症を起こしてしまうのです」と平家教授は説明する。
 原因は、炎症を抑えるタンパク質を作る働きを持つ遺伝子の異常で、適切に炎症を抑えることができなくなるためと考えられている。しかし、遺伝子に異常がなくても発症する場合があり、はっきりとした原因は分かっていない。
 国内では500人ほどの患者がいるとされており、5~20歳で発症するケースが多い。ただ、家族性地中海熱はまれな病気であるため、診断までに時間がかかるケースが少なくないようだ。

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