研究・論文

血液検査でうつ病発見
新薬開発にも期待


 ◇効果の高い新薬も

 今回の血中代謝物の発見は治療薬開発の面からも期待されている。さらに研究が進み、うつ病発症の原因となる分子が判明すれば、その分子を標的にしたより効果の高い治療薬を開発できる。

 功刀部長は「血液検査の結果を活用して、薬の効果を客観的に判定できる」とも話す。複数の施設で行われる臨床試験でも、患者の選定から薬の効果の判定まで、施設間での評価のばらつきをなくすことができるなどメリットは少なくない。

 血液代謝物の研究は実用化に向けさらなる検討が必要だが、功刀部長は「うつ病の全体像が明らかになる日も近いのではないでしょうか」と期待感を込めた。
(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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