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「トラベルクリニック」とは?
旅行者のための医療機関

 旅には病気やけがが付き物。とはいえ、できる限りそうした事態は防ぎたいし、万が一、旅先でトラブルに遭っても駆け込み先があると安心だ。そんな旅行者の味方となるのが「トラベルクリニック」だ。国立国際医療研究センター病院(東京都新宿区)トラベルクリニックの金川修造医師に利用法などを聞いた。

 ▽予防注射以外も

自分の母子手帳があると便利
 トラベルクリニックは渡航前の予防接種だけでなく、診療も受け付けている。海外旅行からの帰国後、体調が悪くなった人や来日した外国人にも対応、必要に応じて他の診療科や医療機関の紹介もする。「トラベルクリニックは『国境を越えて移動する人』の健康に関するあらゆることを担う存在です」と金川医師。
 旅行前の診療では、渡航先の衛生環境や流行している感染症などの情報を踏まえ、気を付けるべき点をアドバイスする。

 必要なら予防接種をするが、金川医師は「まず過去の定期予防接種に漏れがないか確認することが必要です」と話す。ただ、日本では予防接種記録などを持っている人は少ないため、金川医師は大人にも子どもにも母子健康手帳を持参するよう求めているという。

 「定期予防接種の対象となる病気は、海外でも感染リスクが高いものが多いので、抜けているものは任意接種で受けてもらった上で、渡航先に応じたワクチンも接種してもらっています」

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