治療・予防

中高年悩ます前立腺肥大症
年齢とともに増加

年齢とともに増加
 夜に何度もトイレに行く、排尿後も尿が残っている気がする、尿がなかなか出ない、こうした症状で中高年男性を悩ませるのが前立腺肥大症だ。ぼうこうに尿が残っている状態が長く続くと、ぼうこう結石や尿毒症を招くこともある。気になったら、早めに内科や泌尿器科を受診したい。

 ▽3分の1が要治療

 前立腺は男性の生殖器の一つ。クルミほどの大きさでぼうこうのすぐ下に位置し、中央に尿道が通っている。前立腺で分泌される前立腺液は、精子と交じり合って精液となる。

 前立腺肥大症は年齢に伴い前立腺が徐々に大きくなる病気だが、はっきりした原因は分かっていない。京都府立医科大学付属病院(京都市)泌尿器科の浮村理教授は「60代で60%、70代で70%と加齢とともに肥大を起こす人が増えます。治療が必要になるのはそのうち3分の1ほどです」と話す。

 尿が出にくい、残尿感があるといった症状が表れるのは、大きくなった前立腺が尿道を圧迫するためだ。無理に尿を出そうと力むとぼうこうに負担がかかるため、ぼうこうが過敏に反応するようになり、頻尿の症状が表れる。

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