治療・予防 2025/04/18 05:00
要介護になるリスク、高精度で予測
~3種の体力テストで(筑波大学 大藏倫博教授)~
しわ、たるみ改善を目的に、以前は頻繁にポリアクリルアミド製剤(アクアミド)が美容整形で使用されていた。注入すると物質が異物として残ることから、今ではほとんど使用されなくなったがゼロではない。アクアミドの除去を希望する患者に対応するBR CLINIC GINZAの野本俊一院長は「治療は可能なので、諦めないでほしいです」と話す。
アクアミドでしこりが生じたイメージ(下まぶた、鼻筋、頬、ほうれい線、顎)
▽術後痕目立たぬ工夫も
アクアミドは体内に吸収されにくい特徴があり、しわやたるみを取るなどの目的で使われてきた。欧州では20年ほど前から使用されているが、日本では未承認のため、約15年前から個人輸入されているケースが多い。
問題は、異物が体内に永久に残ってしまう点だ。大抵の場合、注入すると分散して所在が分かりにくくなるため、除去が困難になる。
直後はしわを取り除くのに理想的な位置にあっても、その状態がずっと保たれるわけではない。注入物が加齢による顔の変化についていかず、何年もたってから下まぶたなど皮膚の薄い場所にしこりとして浮き上がるという。異物は感染源にもなる。
除去するには、手術用顕微鏡を用いて神経血管や筋繊維を温存するようにして、できるだけ健常組織を傷つけないように行う。「なるべく術後に痕が目立たないよう、まつ毛の生え際、口や鼻の粘膜などを切開します。古いけがや手術痕を利用することもあります」と野本院長は語る。
▽増える患者
同クリニックでは除去を希望する患者が後を絶たない。「どこに行けばよいのか分からなかった」「諦めるしかないと医師に言われた」といった声が多いという。「今まで多数の患者を診ましたが、全国に希望者がどのくらいいるのか見当もつきません。難しい手術なので対応していない医療機関が多いと思われます」と野本院長。
費用は1カ所につき33万円から。「患者さんがいる限りはお役に立ちたいと思うので、諦めずに受診してください」と呼び掛けている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2022/06/18 05:00)
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