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紫外線を主とする日光を浴びた部分の皮膚に、かゆみを伴う赤みや発疹などが表れる光線過敏症。俗に「日光アレルギー」とも言われる。通常であれば問題ない程度の日光にも過剰に反応し、皮膚に炎症が起こるのが特徴だ。巣鴨千石皮ふ科(東京都豊島区)の小西真絢院長に話を聞いた。
光線過敏症を予防するポイント
▽体質や薬が影響
真夏に強い日光を浴びると誰にでも起こる「日焼け」と違い、光線過敏症には体質や薬などが影響する。よく見られるのは、腕などに赤いぽつぽつができる「多形日光疹」。春先の晴れた日に起こりやすいが、日光に慣れてくると自然と発症しにくくなるという。
また、日光に当たってすぐに赤い大きな発疹が表れる「日光じんましん」は、通常は数分から数時間で消失する。「これらは体質によるところが大きく、原因は不明です」と小西院長は説明する。
一方、化学物質が原因で起こる場合もある。「光線過敏型薬疹」は、抗菌薬や解熱鎮痛薬などさまざまな薬の服用後に、日光の当たった皮膚が広範囲に赤くなる。「光接触皮膚炎」は、塗り薬や貼り薬を使った部位だけが赤くなる。「食品や化粧品の成分が原因になることもあります」
その他、遺伝性疾患(ポルフィリン症、色素性乾皮症など)や膠原(こうげん)病(全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群など)などに関連して起こることもある。
▽日光を避ける
症状が表れても、大半は2、3日で自然に治る。小西院長は、症状が出続けている場合、かいて悪化するのを防ぐため、ステロイド外用薬の使用を勧めている。1週間たっても良くならない場合や症状が繰り返し出る場合は、皮膚科を受診する。
医師は皮膚の観察の他、病歴、服用薬、使用している化粧品などの問診、必要に応じて皮膚に光線を当てて反応を調べる光線過敏試験などを行い診断する。「原因物質が分かれば、それを避けることで症状は出にくくなります」
原因が分からない場合や他の病気が関連する場合は、日光を浴びる機会を極力減らす。日差しの強い時間帯の外出を控える、帽子や日傘、長袖の衣服などで日差しを遮る、日焼け止めを適切に使う―などを心掛ける。
小西院長は「日焼け止めは1年を通して、顔だけでなく首や腕などにもしっかりと塗ってください」とアドバイスする。ただし、日焼け止めの成分でかぶれたり、光線過敏症を起こしたりすることもあるため、紫外線吸収剤が配合されていない製品の使用を勧めている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2022/10/08 05:00)
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