一流の流儀 「信念のリーダー」小久保 裕紀WBC2017侍ジャパン代表監督
(第1回)侍ジャパンを率いて
つらいバッシングの時期
2017年のWBCで小久保ジャパンが日本のファンに残した記憶は、世界一こそ逃したものの、とても爽やかだった。
初の監督経験では、つらい時間も長かった。中でもWBCの前哨戦に当たるWBSCプレミア12の準決勝は忘れられない、15年11月19日の韓国戦で、侍ジャパンはまさかの逆転負け。継投の失敗による敗戦と責められる中、「全責任は自分にあります」とテレビカメラの前で話して以来、小久保さんに対するバッシングはWBCの第2ラウンド、17年3月12日に延長11回の死闘を制したオランダ戦まで実に2年半も続いた。
「プレミア12終了後はマスコミに追い掛けられて、しばらく家に帰るのが怖かった。あの1敗で、『マスコミはこうも変わるのだ』ということを目の当たりにしましたし。あそこまでバッシングされて平気な精神状態だとしたら、もう『いってしまっている』人でしょう」と笑う。
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(2018/07/24 10:32)