組織適合性抗原(HLA)検査

 臓器移植、骨髄移植などに重要な役割をするのが、ヒト主要組織適合性抗原であるHLA抗原で、遺伝的にも多型性に富んでおり、ヒトの疾患感受性や親子鑑定、人類遺伝学の研究などに幅広く応用されています。クラスⅠ抗原系(HLA-A、HLA-B、HLA-C抗原)とクラスⅡ抗原系(HLA-DR、HLA-DQ、HLA-DP抗原)に分けられます。
 臓器移植や骨髄移植の際には、できるだけHLAを一致させて移植したほうが拒絶反応を予防するために重要で、骨髄バンクではドナー登録をおこなっています。

(執筆・監修:国際医療福祉大学大学院 臨床医学 教授〔臨床検査医学〕 下澤 達雄)