透析性脊椎症〔とうせきせいせきついしょう〕
腎不全により血液透析を長期間おこなっていると、全身にさまざまな合併症が生じます。心臓疾患、動脈硬化、手根管症候群などの合併症がよくみられますが、たいへんやっかいな背骨の合併症として透析性脊椎症があげられます。
15~20年以上透析を続けていると、頸椎や腰椎の椎間板に強い変性が起こったり、靱帯(じんたい)にアミロイドという特殊なたんぱく質が沈着して厚くなったり、骨がたいへん弱くなったりして、背骨が変形したり神経が圧迫されます。そして、くびや腰の痛み、手足のまひ、歩行障害などを生じます。X線検査では、頸椎や腰椎を中心に破壊性脊椎関節症という脊椎変性をみとめます。無症状や軽い頸部痛、腰痛のみの場合が多いのですが、進行すると神経が圧迫され、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)と同様の症状をきたします。
治療は、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症と同様です。痛みがとれなかったり、歩行障害が続く場合には手術が必要となることがあります。感染症などのリスクが高く、十分な合併症対策が必要となります。
15~20年以上透析を続けていると、頸椎や腰椎の椎間板に強い変性が起こったり、靱帯(じんたい)にアミロイドという特殊なたんぱく質が沈着して厚くなったり、骨がたいへん弱くなったりして、背骨が変形したり神経が圧迫されます。そして、くびや腰の痛み、手足のまひ、歩行障害などを生じます。X線検査では、頸椎や腰椎を中心に破壊性脊椎関節症という脊椎変性をみとめます。無症状や軽い頸部痛、腰痛のみの場合が多いのですが、進行すると神経が圧迫され、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)と同様の症状をきたします。
治療は、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症と同様です。痛みがとれなかったり、歩行障害が続く場合には手術が必要となることがあります。感染症などのリスクが高く、十分な合併症対策が必要となります。
(執筆・監修:日本赤十字社医療センター脊椎整形外科 顧問 久野木 順一)
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