ビタミン代謝異常
- 解説
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人の生命に必要な栄養素は、炭水化物、たんぱく質、脂質ですが、これらの栄養素が体内で円滑に代謝され利用されていくためには、ビタミンや無機質が重要なはたらきをしています。ビタミンはからだの中ではつくれないので、必ず食べ物から摂取しなければなりません。人体に必要なビタミンには脂に溶ける脂溶性ビタミンと、水に溶ける水溶性ビタミンの2種類があります。
脂溶性ビタミンにはA、D、E、Kがあります。これらはいったん体内に吸収されると、ほとんど体外に排出されることはありません。したがって、とり過ぎると過剰症を起こします。
いっぽう、水溶性ビタミンにはB、Cがありますが、多量に摂取すると尿中へ排泄(はいせつ)されてしまいます。したがって、過剰症は起こしませんが、逆に摂取不足による欠乏症が起こりやすくなります。
表にビタミン欠乏症の種類と各種ビタミンを含むおもな食品をあげました。これを参考にして摂取してください。
(執筆・監修:東京女子医科大学 教授〔内科学講座 糖尿病代謝内科学分野〕 中神 朋子)