胃切除後症候群 家庭の医学

解説
 胃がんなどで胃の切除手術をおこなった場合、胃が小さく、またはなくなったことによりいろいろな症状が出現します。これらを総称して胃切除後症候群、胃切除後障害などといいます。
 「胃の手術をして胃が小さくなった場合、胃の大きさはどのくらいたったらもとどおりになりますか」という質問をよく受けますが、手術後何年もたってバリウムによるX線検査をおこなってみても、わずかに胃は大きくなりますが再生してもとの大きさになることはありません。
 したがって、胃の手術をした人は胃切除後にどのような障害が起きる可能性があるかをよく知ったうえで日常生活を送っていかなければなりません。

(執筆・監修:順天堂大学大学院医学研究科 教授〔食道胃外科〕 梶山 美明)