武見敬三厚生労働相は17日の閣議後記者会見で、大麻由来の成分を含んでいる可能性があるグミを食べた人が病院に搬送された問題について、「重大な保健衛生上の問題と重く受け止めている。今後薬物が特定されれば、速やかに指定薬物としての指定を行い、所持使用流通を禁止することを検討している」と述べた。
 グミは大阪市内の会社が販売したとみられ、包装には合成化合物「HHCH(ヘキサヒドロカンナビヘキソール)」の記載があった。HHCHは、大麻取締法で規制されている大麻草成分の「THC(テトラヒドロカンナビノール)」と構造が似ており、幻覚作用などを生じさせる可能性がある。
 HHCHは現在、健康被害拡大を防ぐための規制対象とされていない。武見厚労相は「今後もHHCHに類似する化合物が出現することなどが予想される。類似化合物の指定薬物への包括的な指定についても検討を進めたい」と強調した。 (C)時事通信社