【ドバイ時事】アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催中の国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)は3日、「気候変動と保健」をテーマに会合を開いた。議長国UAEの主導で、地球温暖化の影響と考えられる大気汚染や熱中症感染症の多発といった現状や、財政面の支援策を議論した。
 閣僚級会合で浜地雅一厚生労働副大臣は、医療の面でも「温室効果ガスの排出削減の加速が極めて重要」とし、全ての人が保健医療サービスを受けられる「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ」(UHC)の実現に向け、日本がリーダーシップを果たす考えを述べた。
 COPで保健が議題となるのは初めて。UAEは「大気汚染による死者数が年約900万人に上り、世界で毎年1億8900万人が異常気象にさらされ、熱中症が原因の死亡者も増えている」と強調。こうした健康被害に対応する保健医療システム構築と資金支援の拡充が柱となる宣言を公表し、2日時点で日本を含む123カ国の賛同を得た。既に英国などが資金拠出を表明したという。 (C)時事通信社