熱中症

 都市化などの影響で、夏の平均気温は上昇傾向にあり、夏の屋外で作業や運動をする人や、室内にいても高齢者が熱中症で死亡したという事例がふえてきました。熱中症には、発汗や塩分を含まない水だけを補給したために電解質不足で起こる痙攣(けいれん)や筋肉痛(熱痙攣)、熱による末梢血管の拡張や水分欠乏で血圧が低下して脳虚血を起こし失神する(熱疲弊)、さらに高温のため体温を調節する中枢(ちゅうすう)が失調して汗が出ず、急速に体温上昇をきたす(熱射病)、などのメカニズムが考えられています。
 熱射病でショック状態におちいった場合は、たとえ救命できても腎機能障害などの後遺症が残ることがあります。したがって、そうした場合は早急な医師の治療を要しますが、いずれにしろ急いでからだを冷やすことと、塩分を含んだ十分な水分を与えることが必要です。
 意外な熱中症の原因に入浴があります。外国ではほとんどないことですが、わが国ではこのための死者が年間1万4000人にものぼるという推計があります。おもに高齢者が1人で高温の風呂に入っていて、熱中症のため意識が遠くなり、風呂から出られなくて死亡するのです。高齢者の入浴については、浴室の温度管理や見守り・声かけなど、さまざまな注意が必要です。(→熱中症の応急手当#0033-01)
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