重い心臓病を抱えた2歳女児が米国で心臓移植手術を受け、両親が25日、東京都内で記者会見した。「皆さんのおかげで命を救うことができた。心より感謝したい」と話した。
 女児は佐藤葵ちゃん。重症心不全で、両親はドナー提供者が少ないことから米国での移植を決断した。手術費用などの募金を呼び掛け、目標額に達したことから、葵ちゃんは3月に米コロンビア大病院に入院。8月12日に移植を受け、同30日に退院した。拒絶反応の検査などで問題がなかったことから、予定より数カ月早い今月19日に帰国した。
 会見で両親は、今年の国内の心臓移植が11月末時点で102件と過去最高になったことに触れ、「素晴らしいと思う一方、待ち続けている子供がいることも知ってほしい」と述べた。 (C)時事通信社