妊婦の血液から胎児の染色体異常を調べる新型出生前診断を巡り、こども家庭庁の専門委員会は21日、検査対象を現在の3疾患から広げる場合のルール案をおおむね了承した。検査は臨床研究として日本医学会の認証施設で実施し、事前に関連学会に意見を求めることなどが盛り込まれた。
 同診断は現在、認証施設でダウン症など3疾患に限って実施されている。一方、非認証施設では3疾患以外でも検査している所が多いとされるが、検査精度が十分には確立されていないという。
 このため、検査拡大に当たっては、日本医学会の認証施設で臨床研究として進めるべきだとした。施設内での審査に先立ち、日本産科婦人科学会など3学会に意見を求め、施設の研究者は学会側から出された意見を踏まえて対応するとした。
 専門委では、3疾患以外を調べる際は、胎児に疾患がある確率が高い場合を対象にすべきだと指摘された。ルール案は今後、こども家庭庁の専門部会で正式に了承される見通し。 (C)時事通信社