売り上げの一部を除外して法人税など約1億3000万円を脱税したとして、名古屋国税局査察部が法人税法違反などの疑いで、製薬会社「ドルド製薬」(岐阜県羽島市)と井川桂佑前社長(77)=同県北方町=ら2人を名古屋地検に告発したことが21日、関係者への取材で分かった。告発は昨年12月25日付。
 関係者によると、同社は一部の取引先からの支払代金を別口座に振り込ませる手口で、売り上げから除外。2021年3月期までの3年間で計約3億3800万円の所得を隠し、法人税約8100万円と消費税約4900万円を脱税した疑いが持たれている。
 国税局は昨年3月に強制調査(査察)。納税を免れた資金は、前社長の家族の貯蓄や、親族宅の太陽光パネル設置費用などに充てられたという。
 同社は02年設立で、栄養ドリンクや風邪薬などの製造販売を行っている。取材に「修正申告を済ませ、納税も完了している」とコメントした。 (C)時事通信社