国立成育医療研究センターは12日、骨の成長を促す遺伝子の発現量が異なることが男女の平均身長差に影響しているとの研究結果を発表した。膝や指の軟骨組織を男女別に解析したところ、成長遺伝子の発現量は男性の方が多く、女性は活動の抑制が示唆されたという。
 身長は、骨の末端近くにある「成長板軟骨」の細胞が外側に増殖すると伸びる。思春期が終わるころには成長板が骨に置き換わり、成長は止まる。身長の伸びには遺伝的な要素や成長ホルモンの働きのほか、栄養や睡眠など環境的な要因も影響する。
 同センターなどの研究チームは、成人22人の膝軟骨と小児14人の指軟骨について、それぞれ男女の検体を解析。その結果、骨の成長を促す「SHOX遺伝子」の発現量は、成人か小児かを問わず男の方が多いことが分かった。これまでは男女で違いはないとみられていた。
 SHOX遺伝子は、異常が生じると低身長症や骨系統の疾患の原因にもなる。同センターの深見真紀分子内分泌研究部長は「長年謎だった平均身長の男女差を理解する大きな一歩。低身長症の人への新しい治療法にもつながるかもしれない」と話している。 (C)時事通信社