2023年度ドナーミルクを使用した赤ちゃんの人数1,000人を超える
ピジョン株式会社
~約3,000人からの支援により購入した最新式低温殺菌器を導入し、2024年5月「日本橋 母乳バンク」を全面リニューアル(※1)~
ピジョン株式会社(本社:東京、社長:北澤 憲政)は、専門的なケアが必要な赤ちゃんとご家族向けの支援活動「ちいさな産声サポートプロジェクト」の一環として、一般社団法人 日本母乳バンク協会(代表理事:水野 克己、以下略:日本母乳バンク協会)の活動に賛同し、2020年からゴールドスポンサーとして同協会を支援しています。
国内の母乳バンクは、日本母乳バンク協会と一般財団法人日本財団母乳バンク(※2)(理事長:水野 克己、以下略:日本財団母乳バンク)の2法人で運営をしています。2023年度、日本国内においてドナーミルクを使用した赤ちゃんの人数(※3)は1,118人、利用病院数(※3)も95施設に増加し、提供量・提供拠点が着実に増加しております。
ドナーミルクの提供量増と運営の更なる安定化・効率化を目指し、当社が設立を全面サポートした「日本橋 母乳バンク(運営:日本母乳バンク協会)」は、開設から4年目を迎え、本年5月に全面リニューアルいたします。
2023年度母乳バンク実績(※3)
ドナーミルクを使用した赤ちゃんの数は前年度の約1.4倍の1,118人(前年度813人)となり、母乳バンクが国内に誕生した2018年度からの累計では2,676人となりました。また、ドナーミルクの利用病院は95施設(前年度74施設)、ドナー登録完了数は607人(前年度629人)となり、ドナーミルクを使用した赤ちゃんの数、利用病院数ともに順調に増加しています。
しかし、極低出生体重児といわれる1,500g未満で生まれる赤ちゃんは年間5,000人といわれております。今後もドナーミルクの提供量や利用病院を増加させる必要があるとともに、ドナーミルクの有効性・有益性に関する研究を推進する必要があります。
「日本橋 母乳バンク」を全面リニューアル(※1)
当社の本社1階に設置されている「日本橋 母乳バンク」が、2024年5月に全面リニューアルいたします。ドナーミルクを安全に処理する処置室が大幅に拡張されるほか、クラウドファンディングにて約3,000人からの支援によって購入した最新式の低温殺菌処理器を導入いたします。処理力が向上することにより、さらに多くの赤ちゃんへドナーミルクを提供できるようになります。
当社は今後も、ドナーミルクへの理解促進と母乳バンクの安定的な運営サポートを継続してまいります。
※1 母乳バンクの施設のうち、事務室・サプライ室は2024年8月に完成予定
※2 日本財団母乳バンクは2021年4月に設立、2022年4月より稼働を開始
※3 日本母乳バンク協会および日本財団母乳バンクの合算値(2024年4月調査 日本財団母乳バンク調べ)
一般社団法人 日本母乳バンク協会 代表理事 水野 克己先生のコメント
日本母乳バンク協会は2017年5月に誕生し、ドナーミルクを利用する赤ちゃんは毎年増加しております。2023年度は日本財団母乳バンクと合わせて、95施設のNICU(新生児集中治療室)の1,000人を超える赤ちゃんにドナーミルクをお届けすることができ、新生児医療に根付いてきたと感じております。
さらに多くの赤ちゃんによりよいドナーミルクを提供するために、最新式低温殺菌器を購入することとなりました。これはクラウドファンディングでいただいた多くの方からのご寄付によるものです。2,890人という多くの方がちいさな命に関心をよせてくださっていることに改めて感謝しております。ドナーミルクの利用により、在宅酸素や医療処置を必要とする未熟児網膜症(※4)が減るといった報告も散見されます。また、ドナーミルクを使うようになり、腸の一部が壊死してしまう壊死性腸炎がなくなったという新生児科の先生も少なくありません。
一人ひとりの大切な命を健やかに育てていくためにも、栄養の重要性が注目されています。エビデンスを積み重ねていくことで、赤ちゃんのご家族にも安心してご利用いただけるよう取り組んでまいります。これからもこの活動を温かく見守っていただけますと幸いです。
※4 早産児にみられる代表的な疾患の一つ。網膜の血管の異常増殖が起こり、視力低下や失明につながる恐れがある病気
クラウドファンディングサイトへ寄せられた応援メッセージ
※一部抜粋
・生まれたばかりの大切な命が救われますように祈っています
・NICUでお世話になっていました。このプロジェクトにより多くのお子さんが救われることを願ってます!
・毎日子ども達の成長を見て、奇跡の連続。そしてこんなにも幸せをくれるかけがえのない存在だと思っています。小さく生まれた命、1人でも多くの子が助かればいいなと思います。
クラウドファンディングプロジェクト概要
■【母乳バンク】迫る供給の限界。年間5000人の極低出生体重児の命をつなぎたい!
出典:【母乳バンク】迫る供給の限界。年間5000人の極低出生体重児の命をつなぎたい!. CAMPFIRE. https://camp-fire.jp/projects/657949
期間: 2023年11月2日(木)~12月29日(金)
プロジェクトオーナー:水野 克己
目標金額:23,000,000円(ネクストゴール)
支援総額:24,617,000円
達成率:164%
支援者数:2,890人
URL: https://camp-fire.jp/projects/657949
本プロジェクトは、ちいさな命を救いたい方々の輪と善意の気持ちにより、1万円以下の個人寄付が全体の約9割を占め、目標金額を達成いたしました
出典:母乳低温殺菌装置 Model S90. B&F. https://www.bnf-tokyo.com/sterifeeds90
今回購入したSteriFeed社の低温殺菌器「S90 Human Milk Pasteuriser」
日本橋 母乳バンクでの作業風景
参考資料1
■「ちいさな産声サポートプロジェクト」とは
ピジョンは、早産で生まれた赤ちゃん、低体重で生まれた赤ちゃん、病気の治療が必要な赤ちゃんなど、専門的なケアを必要とする赤ちゃん一人ひとりの健やかな成長を支え、ご家族がより安心し幸せを実感できるように「ちいさな産声サポートプロジェクト」を各国で行っています。
このプロジェクトの取り組みとして、2020年9月の「日本橋 母乳バンク」(運営:日本母乳バンク協会)の開設サポートをはじめ、社会への母乳バンクの普及啓発活動などの継続した支援を実施しております。
ちいさな産声サポートプロジェクト
■ピジョンの具体的な支援について
ピジョンは2020年から日本母乳バンク協会のゴールドスポンサーとして支援を開始、同年9月には、当時国内2拠点目となる母乳バンク「日本橋 母乳バンク」(運営:日本母乳バンク協会)を、当社の全面サポートによりピジョン本社1階に開設しました。また、当社の独自の強みである、ママ・パパ、プレママ・プレパパとの接点を活かし、国内シェア8割以上の商品パッケージに母乳バンクの情報を記載したほか、母乳パッドの売上の一部を同協会に寄付するキャンペーンを実施。さらに、社会への母乳バンクの普及およびドナーミルク利用の抵抗感を低減するため、普及啓発動画の作成や、情報Bookの無償提供などを行っています。
●主力商品に「母乳バンク紹介リーフレット」を同封
●ドナーが使用する さく乳器と母乳フリーザーパックの無償提供
●ドナーミルクを使用した赤ちゃんとご家族の座談会の開催
●ドナーミルクご利用家族向け情報Bookの制作
ドナーミルクご利用家族向け情報Book
●日本橋母乳バンク紹介動画
ショートver
【NEW】
●医療従事者向けドナーミルクスタートガイド(動画)
ドナーミルクを導入する病院の医療従事者の方へ母乳バンク・ドナーミルクの情報をまとめた動画を制作
ドナーミルクスタートガイド
参考資料2
■母乳バンクとは
母乳を必要とする早産・極低出生体重児(出生体重1,500g未満の赤ちゃん)が自分の母親から母乳を得られない場合、医療機関からの要請に応じ、寄付された母乳を処理した「ドナーミルク」を提供する施設が「母乳バンク」です。当施設では、国際的な運用基準に基づき、母乳の検査や低温殺菌処理を行い、安全に保管、保存することが求められます。また、ドナーミルクは赤ちゃんの医学的な必要性に応じて利用すべきという考えに基づき、無償で提供されています。
■母乳・ドナーミルクはなぜ必要なのか
母乳には、赤ちゃんにとって必要な栄養素がバランスよく、消化しやすい形で含まれており 「最適な栄養食」と言われます。特に、様々な感染症、病気にかかるリスクが高い早産児において、母乳には赤ちゃんの生死にかかわる壊死性腸炎(腸の一部が壊死する病気)に罹患するリスクを、人工乳のおよそ1/3 に低下させる効果があることがわかっており(※5)、「母乳は薬」とも言われています。また、早産児がかかりやすい未熟児網膜症や慢性肺疾患などの予防に役立つ物質が含まれているほか(※6.7)、長期的な神経発達予後を改善する効果についてのエビデンスも出てきています(※8.9)。しかし、全ての母親が、出産直後から充分な母乳が出るわけではなく、早産となった場合には、母親が必要量の母乳を与えられないこともあります。そのような際に、ドナーミルクを提供することで、上記のような疾患の罹患率と重症度を低下させ、長期的予後の改善を図ることができます。
※5 Quigley MA. Henderson G. Anthony MY. et al. Formula milk versus donor breast milk for feeding preterm or low birth weight infants. Cochrane Database Syst Rev. 2007; (4):CD002971.
※6 Patel AL et al. Influence of own mother's milk on bronchopulmonary dysplasia and costs. Arch Dis Child Fetal Neonat Ed. 2017;102(3):F256-F261.
※7 Zhou J et al. Human milk feeding as a protective factor for retinopathy of prematurity: a meta-analysis. Pediatrics. 2015;136(6):e1576-1586.
※8 Lewandowski AJ et al. Breast milk consumption in preterm neonates and cardiac shape in adulthood. Pediatrics. 2016;138(1):pii:e20160050.
※9 Vohr BR et al. Beneficial effects of breast milk in the neonatal intensive care unit on the developmental outcome of extremely low birth weight infants at 18 months of age. Pediatrics. 2006;118(1):e115-123.
■世界の母乳バンクの現状と日本における母乳バンクの課題
2002年にWHO(世界保健機構)より「母親の母乳が得られない場合は、ドナーミルクが第一選択である」と推奨されたことをきっかけに、今では世界50ヵ国以上で600ヵ所を超える母乳バンクが開設されています。日本では、2017年に一般社団法人 日本母乳バンク協会が設立され2019年当時、日本唯一の昭和大学江東豊洲病院内の母乳バンクでは、2018年9月から2019年8月までの1年間において80例に対応しました。日本においてドナーミルクが必要な赤ちゃんは年間5,000人と推定され、施設が圧倒的に不足しているのが現状でした。その一方で、2019年7月には、日本小児医療保健協議会栄養委員会から「自母乳が不足する場合や得られない場合、次の選択肢は認可された母乳バンクで低温殺菌されたドナーミルクである」と提言されたことから、母乳バンクの普及がより一層期待される状況となりました。
そのような背景から、2020年9月に「日本橋 母乳バンク」が開設され、その後2022年4月に「日本財団母乳バンク」が稼働を開始、2023年には東京以外では初となる「藤田医科大学病院日本財団母乳バンク(ドナーミルクのストック拠点)」が開設されたことにより、供給面が圧倒的に不足している状況は解消しましたが、ドナーミルクの需要増が益々見込まれることから、今後も安定的な供給体制の整備が求められます。
■世界の母乳バンクの現状と日本における母乳バンクの課題
2002年にWHO(世界保健機構)より「母親の母乳が得られない場合は、ドナーミルクが第一選択である」と推奨されたことをきっかけに、今では世界50ヵ国以上で600ヵ所を超える母乳バンクが開設されています。日本では、2017年に一般社団法人 日本母乳バンク協会が設立され2019年当時、日本唯一の昭和大学江東豊洲病院内の母乳バンクでは、2018年9月から2019年8月までの1年間において80例に対応しました。日本においてドナーミルクが必要な赤ちゃんは年間5,000人と推定され、施設が圧倒的に不足しているのが現状でした。その一方で、2019年7月には、日本小児医療保健協議会栄養委員会から「自母乳が不足する場合や得られない場合、次の選択肢は認可された母乳バンクで低温殺菌されたドナーミルクである」と提言されたことから、母乳バンクの普及がより一層期待される状況となりました。
そのような背景から、2020年9月に「日本橋 母乳バンク」が開設され、その後2022年4月に「日本財団母乳バンク」が稼働を開始、2023年には東京以外では初となる「藤田医科大学病院日本財団母乳バンク(ドナーミルクのストック拠点)」が開設されたことにより、供給面が圧倒的に不足している状況は解消しましたが、ドナーミルクの需要増が益々見込まれることから、今後も安定的な供給体制の整備が求められます。
■一般社団法人 日本母乳バンク協会概要
日本母乳バンク協会は、日本の新生児医療において「母乳」の活用を促進することを主な目的として2017年5月に設立された一般社団法人です。本協会は「母乳提供者の善意」を基盤に、以下を主な内容として活動をされています。
・提供者の健康チェック
・提供母乳の各種検査(血液検査によるスクリーニング検査を含む)
・提供母乳の安全な保管、保存、その方法の開発
・低出生体重児への母乳の提供
・低出生体重児の母親への母乳育児支援
・周産期医療における効果的な「母乳活用」の研究
日本母乳バンク協会
■一般財団法人日本財団母乳バンク概要
日本財団母乳バンクは、NICUに入院している超早産・極低出生体重の赤ちゃんに、人生最初の栄養として母乳をあげることで、赤ちゃんたちの健康のみならず、将来の可能性を大きく広げていくこと、そして、ドナーミルクを通して無限に広がった未来が、よりよい世界を創っていくことを目指しています。
日本財団母乳バンク
ピジョン株式会社
ピジョンは、育児用品をはじめ、マタニティ用品・介護用品・保育サービスなどを手掛けるブランドです。
設立以来60年以上に渡る研究に基づき、製品やサービスを提供することによって、この世界をもっと赤ちゃんにやさしい場所にしたいと考えています。
ピジョンは、赤ちゃんが生まれながらに持つ素晴らしい力を育み、すべての赤ちゃんがありのままに輝ける世界の創造を目指していきます。
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~約3,000人からの支援により購入した最新式低温殺菌器を導入し、2024年5月「日本橋 母乳バンク」を全面リニューアル(※1)~
ピジョン株式会社(本社:東京、社長:北澤 憲政)は、専門的なケアが必要な赤ちゃんとご家族向けの支援活動「ちいさな産声サポートプロジェクト」の一環として、一般社団法人 日本母乳バンク協会(代表理事:水野 克己、以下略:日本母乳バンク協会)の活動に賛同し、2020年からゴールドスポンサーとして同協会を支援しています。
国内の母乳バンクは、日本母乳バンク協会と一般財団法人日本財団母乳バンク(※2)(理事長:水野 克己、以下略:日本財団母乳バンク)の2法人で運営をしています。2023年度、日本国内においてドナーミルクを使用した赤ちゃんの人数(※3)は1,118人、利用病院数(※3)も95施設に増加し、提供量・提供拠点が着実に増加しております。
ドナーミルクの提供量増と運営の更なる安定化・効率化を目指し、当社が設立を全面サポートした「日本橋 母乳バンク(運営:日本母乳バンク協会)」は、開設から4年目を迎え、本年5月に全面リニューアルいたします。
2023年度母乳バンク実績(※3)
ドナーミルクを使用した赤ちゃんの数は前年度の約1.4倍の1,118人(前年度813人)となり、母乳バンクが国内に誕生した2018年度からの累計では2,676人となりました。また、ドナーミルクの利用病院は95施設(前年度74施設)、ドナー登録完了数は607人(前年度629人)となり、ドナーミルクを使用した赤ちゃんの数、利用病院数ともに順調に増加しています。
しかし、極低出生体重児といわれる1,500g未満で生まれる赤ちゃんは年間5,000人といわれております。今後もドナーミルクの提供量や利用病院を増加させる必要があるとともに、ドナーミルクの有効性・有益性に関する研究を推進する必要があります。
「日本橋 母乳バンク」を全面リニューアル(※1)
当社の本社1階に設置されている「日本橋 母乳バンク」が、2024年5月に全面リニューアルいたします。ドナーミルクを安全に処理する処置室が大幅に拡張されるほか、クラウドファンディングにて約3,000人からの支援によって購入した最新式の低温殺菌処理器を導入いたします。処理力が向上することにより、さらに多くの赤ちゃんへドナーミルクを提供できるようになります。
当社は今後も、ドナーミルクへの理解促進と母乳バンクの安定的な運営サポートを継続してまいります。
※1 母乳バンクの施設のうち、事務室・サプライ室は2024年8月に完成予定
※2 日本財団母乳バンクは2021年4月に設立、2022年4月より稼働を開始
※3 日本母乳バンク協会および日本財団母乳バンクの合算値(2024年4月調査 日本財団母乳バンク調べ)
一般社団法人 日本母乳バンク協会 代表理事 水野 克己先生のコメント
日本母乳バンク協会は2017年5月に誕生し、ドナーミルクを利用する赤ちゃんは毎年増加しております。2023年度は日本財団母乳バンクと合わせて、95施設のNICU(新生児集中治療室)の1,000人を超える赤ちゃんにドナーミルクをお届けすることができ、新生児医療に根付いてきたと感じております。
さらに多くの赤ちゃんによりよいドナーミルクを提供するために、最新式低温殺菌器を購入することとなりました。これはクラウドファンディングでいただいた多くの方からのご寄付によるものです。2,890人という多くの方がちいさな命に関心をよせてくださっていることに改めて感謝しております。ドナーミルクの利用により、在宅酸素や医療処置を必要とする未熟児網膜症(※4)が減るといった報告も散見されます。また、ドナーミルクを使うようになり、腸の一部が壊死してしまう壊死性腸炎がなくなったという新生児科の先生も少なくありません。
一人ひとりの大切な命を健やかに育てていくためにも、栄養の重要性が注目されています。エビデンスを積み重ねていくことで、赤ちゃんのご家族にも安心してご利用いただけるよう取り組んでまいります。これからもこの活動を温かく見守っていただけますと幸いです。
※4 早産児にみられる代表的な疾患の一つ。網膜の血管の異常増殖が起こり、視力低下や失明につながる恐れがある病気
クラウドファンディングサイトへ寄せられた応援メッセージ
※一部抜粋
・生まれたばかりの大切な命が救われますように祈っています
・NICUでお世話になっていました。このプロジェクトにより多くのお子さんが救われることを願ってます!
・毎日子ども達の成長を見て、奇跡の連続。そしてこんなにも幸せをくれるかけがえのない存在だと思っています。小さく生まれた命、1人でも多くの子が助かればいいなと思います。
クラウドファンディングプロジェクト概要
■【母乳バンク】迫る供給の限界。年間5000人の極低出生体重児の命をつなぎたい!
出典:【母乳バンク】迫る供給の限界。年間5000人の極低出生体重児の命をつなぎたい!. CAMPFIRE. https://camp-fire.jp/projects/657949
期間: 2023年11月2日(木)~12月29日(金)
プロジェクトオーナー:水野 克己
目標金額:23,000,000円(ネクストゴール)
支援総額:24,617,000円
達成率:164%
支援者数:2,890人
URL: https://camp-fire.jp/projects/657949
本プロジェクトは、ちいさな命を救いたい方々の輪と善意の気持ちにより、1万円以下の個人寄付が全体の約9割を占め、目標金額を達成いたしました
出典:母乳低温殺菌装置 Model S90. B&F. https://www.bnf-tokyo.com/sterifeeds90
今回購入したSteriFeed社の低温殺菌器「S90 Human Milk Pasteuriser」
日本橋 母乳バンクでの作業風景
参考資料1
■「ちいさな産声サポートプロジェクト」とは
ピジョンは、早産で生まれた赤ちゃん、低体重で生まれた赤ちゃん、病気の治療が必要な赤ちゃんなど、専門的なケアを必要とする赤ちゃん一人ひとりの健やかな成長を支え、ご家族がより安心し幸せを実感できるように「ちいさな産声サポートプロジェクト」を各国で行っています。
このプロジェクトの取り組みとして、2020年9月の「日本橋 母乳バンク」(運営:日本母乳バンク協会)の開設サポートをはじめ、社会への母乳バンクの普及啓発活動などの継続した支援を実施しております。
ちいさな産声サポートプロジェクト
■ピジョンの具体的な支援について
ピジョンは2020年から日本母乳バンク協会のゴールドスポンサーとして支援を開始、同年9月には、当時国内2拠点目となる母乳バンク「日本橋 母乳バンク」(運営:日本母乳バンク協会)を、当社の全面サポートによりピジョン本社1階に開設しました。また、当社の独自の強みである、ママ・パパ、プレママ・プレパパとの接点を活かし、国内シェア8割以上の商品パッケージに母乳バンクの情報を記載したほか、母乳パッドの売上の一部を同協会に寄付するキャンペーンを実施。さらに、社会への母乳バンクの普及およびドナーミルク利用の抵抗感を低減するため、普及啓発動画の作成や、情報Bookの無償提供などを行っています。
●主力商品に「母乳バンク紹介リーフレット」を同封
●ドナーが使用する さく乳器と母乳フリーザーパックの無償提供
●ドナーミルクを使用した赤ちゃんとご家族の座談会の開催
●ドナーミルクご利用家族向け情報Bookの制作
ドナーミルクご利用家族向け情報Book
●日本橋母乳バンク紹介動画
ショートver
【NEW】
●医療従事者向けドナーミルクスタートガイド(動画)
ドナーミルクを導入する病院の医療従事者の方へ母乳バンク・ドナーミルクの情報をまとめた動画を制作
ドナーミルクスタートガイド
参考資料2
■母乳バンクとは
母乳を必要とする早産・極低出生体重児(出生体重1,500g未満の赤ちゃん)が自分の母親から母乳を得られない場合、医療機関からの要請に応じ、寄付された母乳を処理した「ドナーミルク」を提供する施設が「母乳バンク」です。当施設では、国際的な運用基準に基づき、母乳の検査や低温殺菌処理を行い、安全に保管、保存することが求められます。また、ドナーミルクは赤ちゃんの医学的な必要性に応じて利用すべきという考えに基づき、無償で提供されています。
■母乳・ドナーミルクはなぜ必要なのか
母乳には、赤ちゃんにとって必要な栄養素がバランスよく、消化しやすい形で含まれており 「最適な栄養食」と言われます。特に、様々な感染症、病気にかかるリスクが高い早産児において、母乳には赤ちゃんの生死にかかわる壊死性腸炎(腸の一部が壊死する病気)に罹患するリスクを、人工乳のおよそ1/3 に低下させる効果があることがわかっており(※5)、「母乳は薬」とも言われています。また、早産児がかかりやすい未熟児網膜症や慢性肺疾患などの予防に役立つ物質が含まれているほか(※6.7)、長期的な神経発達予後を改善する効果についてのエビデンスも出てきています(※8.9)。しかし、全ての母親が、出産直後から充分な母乳が出るわけではなく、早産となった場合には、母親が必要量の母乳を与えられないこともあります。そのような際に、ドナーミルクを提供することで、上記のような疾患の罹患率と重症度を低下させ、長期的予後の改善を図ることができます。
※5 Quigley MA. Henderson G. Anthony MY. et al. Formula milk versus donor breast milk for feeding preterm or low birth weight infants. Cochrane Database Syst Rev. 2007; (4):CD002971.
※6 Patel AL et al. Influence of own mother's milk on bronchopulmonary dysplasia and costs. Arch Dis Child Fetal Neonat Ed. 2017;102(3):F256-F261.
※7 Zhou J et al. Human milk feeding as a protective factor for retinopathy of prematurity: a meta-analysis. Pediatrics. 2015;136(6):e1576-1586.
※8 Lewandowski AJ et al. Breast milk consumption in preterm neonates and cardiac shape in adulthood. Pediatrics. 2016;138(1):pii:e20160050.
※9 Vohr BR et al. Beneficial effects of breast milk in the neonatal intensive care unit on the developmental outcome of extremely low birth weight infants at 18 months of age. Pediatrics. 2006;118(1):e115-123.
■世界の母乳バンクの現状と日本における母乳バンクの課題
2002年にWHO(世界保健機構)より「母親の母乳が得られない場合は、ドナーミルクが第一選択である」と推奨されたことをきっかけに、今では世界50ヵ国以上で600ヵ所を超える母乳バンクが開設されています。日本では、2017年に一般社団法人 日本母乳バンク協会が設立され2019年当時、日本唯一の昭和大学江東豊洲病院内の母乳バンクでは、2018年9月から2019年8月までの1年間において80例に対応しました。日本においてドナーミルクが必要な赤ちゃんは年間5,000人と推定され、施設が圧倒的に不足しているのが現状でした。その一方で、2019年7月には、日本小児医療保健協議会栄養委員会から「自母乳が不足する場合や得られない場合、次の選択肢は認可された母乳バンクで低温殺菌されたドナーミルクである」と提言されたことから、母乳バンクの普及がより一層期待される状況となりました。
そのような背景から、2020年9月に「日本橋 母乳バンク」が開設され、その後2022年4月に「日本財団母乳バンク」が稼働を開始、2023年には東京以外では初となる「藤田医科大学病院日本財団母乳バンク(ドナーミルクのストック拠点)」が開設されたことにより、供給面が圧倒的に不足している状況は解消しましたが、ドナーミルクの需要増が益々見込まれることから、今後も安定的な供給体制の整備が求められます。
■世界の母乳バンクの現状と日本における母乳バンクの課題
2002年にWHO(世界保健機構)より「母親の母乳が得られない場合は、ドナーミルクが第一選択である」と推奨されたことをきっかけに、今では世界50ヵ国以上で600ヵ所を超える母乳バンクが開設されています。日本では、2017年に一般社団法人 日本母乳バンク協会が設立され2019年当時、日本唯一の昭和大学江東豊洲病院内の母乳バンクでは、2018年9月から2019年8月までの1年間において80例に対応しました。日本においてドナーミルクが必要な赤ちゃんは年間5,000人と推定され、施設が圧倒的に不足しているのが現状でした。その一方で、2019年7月には、日本小児医療保健協議会栄養委員会から「自母乳が不足する場合や得られない場合、次の選択肢は認可された母乳バンクで低温殺菌されたドナーミルクである」と提言されたことから、母乳バンクの普及がより一層期待される状況となりました。
そのような背景から、2020年9月に「日本橋 母乳バンク」が開設され、その後2022年4月に「日本財団母乳バンク」が稼働を開始、2023年には東京以外では初となる「藤田医科大学病院日本財団母乳バンク(ドナーミルクのストック拠点)」が開設されたことにより、供給面が圧倒的に不足している状況は解消しましたが、ドナーミルクの需要増が益々見込まれることから、今後も安定的な供給体制の整備が求められます。
■一般社団法人 日本母乳バンク協会概要
日本母乳バンク協会は、日本の新生児医療において「母乳」の活用を促進することを主な目的として2017年5月に設立された一般社団法人です。本協会は「母乳提供者の善意」を基盤に、以下を主な内容として活動をされています。
・提供者の健康チェック
・提供母乳の各種検査(血液検査によるスクリーニング検査を含む)
・提供母乳の安全な保管、保存、その方法の開発
・低出生体重児への母乳の提供
・低出生体重児の母親への母乳育児支援
・周産期医療における効果的な「母乳活用」の研究
日本母乳バンク協会
■一般財団法人日本財団母乳バンク概要
日本財団母乳バンクは、NICUに入院している超早産・極低出生体重の赤ちゃんに、人生最初の栄養として母乳をあげることで、赤ちゃんたちの健康のみならず、将来の可能性を大きく広げていくこと、そして、ドナーミルクを通して無限に広がった未来が、よりよい世界を創っていくことを目指しています。
日本財団母乳バンク
ピジョン株式会社
ピジョンは、育児用品をはじめ、マタニティ用品・介護用品・保育サービスなどを手掛けるブランドです。
設立以来60年以上に渡る研究に基づき、製品やサービスを提供することによって、この世界をもっと赤ちゃんにやさしい場所にしたいと考えています。
ピジョンは、赤ちゃんが生まれながらに持つ素晴らしい力を育み、すべての赤ちゃんがありのままに輝ける世界の創造を目指していきます。
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(2024/04/25 11:00)
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