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2023年度ドナーミルクを使用した赤ちゃんの人数1,000人を超える

ピジョン株式会社
~約3,000人からの支援により購入した最新式低温殺菌器を導入し、2024年5月「日本橋 母乳バンク」を全面リニューアル(※1)~



 ピジョン株式会社(本社:東京、社長:北澤 憲政)は、専門的なケアが必要な赤ちゃんとご家族向けの支援活動「ちいさな産声サポートプロジェクト」の一環として、一般社団法人 日本母乳バンク協会(代表理事:水野 克己、以下略:日本母乳バンク協会)の活動に賛同し、2020年からゴールドスポンサーとして同協会を支援しています。
 国内の母乳バンクは、日本母乳バンク協会と一般財団法人日本財団母乳バンク(※2)(理事長:水野 克己、以下略:日本財団母乳バンク)の2法人で運営をしています。2023年度、日本国内においてドナーミルクを使用した赤ちゃんの人数(※3)は1,118人、利用病院数(※3)も95施設に増加し、提供量・提供拠点が着実に増加しております。  
 ドナーミルクの提供量増と運営の更なる安定化・効率化を目指し、当社が設立を全面サポートした「日本橋 母乳バンク(運営:日本母乳バンク協会)」は、開設から4年目を迎え、本年5月に全面リニューアルいたします。

2023年度母乳バンク実績(※3)


 ドナーミルクを使用した赤ちゃんの数は前年度の約1.4倍の1,118人(前年度813人)となり、母乳バンクが国内に誕生した2018年度からの累計では2,676人となりました。また、ドナーミルクの利用病院は95施設(前年度74施設)、ドナー登録完了数は607人(前年度629人)となり、ドナーミルクを使用した赤ちゃんの数、利用病院数ともに順調に増加しています。
 しかし、極低出生体重児といわれる1,500g未満で生まれる赤ちゃんは年間5,000人といわれております。今後もドナーミルクの提供量や利用病院を増加させる必要があるとともに、ドナーミルクの有効性・有益性に関する研究を推進する必要があります。
「日本橋 母乳バンク」を全面リニューアル(※1)
 当社の本社1階に設置されている「日本橋 母乳バンク」が、2024年5月に全面リニューアルいたします。ドナーミルクを安全に処理する処置室が大幅に拡張されるほか、クラウドファンディングにて約3,000人からの支援によって購入した最新式の低温殺菌処理器を導入いたします。処理力が向上することにより、さらに多くの赤ちゃんへドナーミルクを提供できるようになります。

 当社は今後も、ドナーミルクへの理解促進と母乳バンクの安定的な運営サポートを継続してまいります。

※1 母乳バンクの施設のうち、事務室・サプライ室は2024年8月に完成予定
※2 日本財団母乳バンクは2021年4月に設立、2022年4月より稼働を開始
※3 日本母乳バンク協会および日本財団母乳バンクの合算値(2024年4月調査 日本財団母乳バンク調べ)
一般社団法人 日本母乳バンク協会 代表理事 水野 克己先生のコメント

 日本母乳バンク協会は2017年5月に誕生し、ドナーミルクを利用する赤ちゃんは毎年増加しております。2023年度は日本財団母乳バンクと合わせて、95施設のNICU(新生児集中治療室)の1,000人を超える赤ちゃんにドナーミルクをお届けすることができ、新生児医療に根付いてきたと感じております。
 さらに多くの赤ちゃんによりよいドナーミルクを提供するために、最新式低温殺菌器を購入することとなりました。これはクラウドファンディングでいただいた多くの方からのご寄付によるものです。2,890人という多くの方がちいさな命に関心をよせてくださっていることに改めて感謝しております。ドナーミルクの利用により、在宅酸素や医療処置を必要とする未熟児網膜症(※4)が減るといった報告も散見されます。また、ドナーミルクを使うようになり、腸の一部が壊死してしまう壊死性腸炎がなくなったという新生児科の先生も少なくありません。
 一人ひとりの大切な命を健やかに育てていくためにも、栄養の重要性が注目されています。エビデンスを積み重ねていくことで、赤ちゃんのご家族にも安心してご利用いただけるよう取り組んでまいります。これからもこの活動を温かく見守っていただけますと幸いです。



※4 早産児にみられる代表的な疾患の一つ。網膜の血管の異常増殖が起こり、視力低下や失明につながる恐れがある病気
クラウドファンディングサイトへ寄せられた応援メッセージ
※一部抜粋
・生まれたばかりの大切な命が救われますように祈っています
・NICUでお世話になっていました。このプロジェクトにより多くのお子さんが救われることを願ってます!
・毎日子ども達の成長を見て、奇跡の連続。そしてこんなにも幸せをくれるかけがえのない存在だと思っています。小さく生まれた命、1人でも多くの子が助かればいいなと思います。

クラウドファンディングプロジェクト概要
■【母乳バンク】迫る供給の限界。年間5000人の極低出生体重児の命をつなぎたい!

出典:【母乳バンク】迫る供給の限界。年間5000人の極低出生体重児の命をつなぎたい!. CAMPFIRE. https://camp-fire.jp/projects/657949
期間: 2023年11月2日(木)~12月29日(金)
プロジェクトオーナー:水野 克己
目標金額:23,000,000円(ネクストゴール)
支援総額:24,617,000円
達成率:164%
支援者数:2,890人
URL: https://camp-fire.jp/projects/657949

 本プロジェクトは、ちいさな命を救いたい方々の輪と善意の気持ちにより、1万円以下の個人寄付が全体の約9割を占め、目標金額を達成いたしました
出典:母乳低温殺菌装置 Model S90. B&F. https://www.bnf-tokyo.com/sterifeeds90

今回購入したSteriFeed社の低温殺菌器「S90 Human Milk Pasteuriser」
日本橋 母乳バンクでの作業風景
参考資料1
■「ちいさな産声サポートプロジェクト」とは
 ピジョンは、早産で生まれた赤ちゃん、低体重で生まれた赤ちゃん、病気の治療が必要な赤ちゃんなど、専門的なケアを必要とする赤ちゃん一人ひとりの健やかな成長を支え、ご家族がより安心し幸せを実感できるように「ちいさな産声サポートプロジェクト」を各国で行っています。
 このプロジェクトの取り組みとして、2020年9月の「日本橋 母乳バンク」(運営:日本母乳バンク協会)の開設サポートをはじめ、社会への母乳バンクの普及啓発活動などの継続した支援を実施しております。




ちいさな産声サポートプロジェクト
■ピジョンの具体的な支援について
 ピジョンは2020年から日本母乳バンク協会のゴールドスポンサーとして支援を開始、同年9月には、当時国内2拠点目となる母乳バンク「日本橋 母乳バンク」(運営:日本母乳バンク協会)を、当社の全面サポートによりピジョン本社1階に開設しました。また、当社の独自の強みである、ママ・パパ、プレママ・プレパパとの接点を活かし、国内シェア8割以上の商品パッケージに母乳バンクの情報を記載したほか、母乳パッドの売上の一部を同協会に寄付するキャンペーンを実施。さらに、社会への母乳バンクの普及およびドナーミルク利用の抵抗感を低減するため、普及啓発動画の作成や、情報Bookの無償提供などを行っています。

●主力商品に「母乳バンク紹介リーフレット」を同封




●ドナーが使用する さく乳器と母乳フリーザーパックの無償提供




●ドナーミルクを使用した赤ちゃんとご家族の座談会の開催




●ドナーミルクご利用家族向け情報Bookの制作



ドナーミルクご利用家族向け情報Book

●日本橋母乳バンク紹介動画



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